夜釣りの難しいところは、なんといっても視認が利かないことだ。海中やラインが見えない。ただ魚種によっては反応はデイゲームよりも良くなるので、こればかりは慣れるしかない。しかし慣れてもかわせない厄介者もある。海の状態は一部ヘッドライトを使ってちゃんと視認しなければならない。ここではそのチェックポイントを3つ紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
海の状況は最初にチェック
まずの海の状態が全体的にどうか?潮の動きや波風だ。慣れると釣り場に立ったときの雰囲気でわかるが、最初は注意深く情報を探らなければならない。
事前にできることとしては、タイドグラフを見て潮汐を知ることだ。潮周り、何時に上げ切りで下げ切りか。潮が動いている状態の方が魚は反応が良いので、上げ下げに絡む時間に釣り、満潮干潮は当然避ける。波っ気は潮汐と、風速に絡む。釣り場の風情報と潮汐をネットで調べれば、大体の想像がつく。
ただ釣り場に立ってむればむちゃくちゃな風が動いたり、潮汐がズレたりするのは当たり前のことだ。その場で感じて、臨機応変に対応するしかない。
初場所チェック
まだ釣ったことがない初場所に立ったときには、釣っていきながら地形を見ていく。キャストの前に舟の係留ロープがないか。むろん歩いていくときに危険な障害物がないか。視認がまったく利かない夜は、特に足元が怖い。私も何度も経験しているが、釣り場の足元には突然丸太棒が転がっていたり、思わぬ鎖があったり、こればかりは避けようすらないが捨てられたPEラインが張っていたりして転倒することがある。
こういう危険を回避するには、デイで見ておくしかないとも言える。初場所はデイで入ってチェック。海中のボトム周りの状態を知るためにもデイで見ておくべきなのだ。
チェックポイント3選
前置きが長くなったが、ここから夜釣りのチェックポイントを3つ紹介したい。
浮きゴミ
厄介な厄介な浮きゴミ。木の枝や草やその他。その他、エイやボラが異常発生しているのも困ったモンである(こいつらはゴミとは言えないが)。浮きゴミというのは本当に困らせてくれるもので、最悪の場合は釣りができなくなる。投げるたびにラインに巻きついたりハリがゴミを拾ってしまったりと、もう無理…。
キワの状態
ライトゲームでもシーバスでもチヌでも、キーとなるのはキワだ。堤防際、波止際。キワが荒いと、打ち方が難しい。デイで見てみるとよくわかるが、下の画像のようなゴム板(これはゴム板じゃないかも?)がめくれて、完全な障害物となっていることもある。
その他キワのマイナス方向にえぐれや穴ができていることもあって、地形を熟知している居つきの魚は掛けた瞬間にそこに走りこむこともある。夜釣りでは、ある程度魚にプレッシャーをかけるとしても、怖いところはヘッドライトを使ってみた方がいい。
ベイトの大きさ
魚が何を食べているかを知ることも重要だ。正確にどんな魚種かまで知ることはないだろうが、大きさは見当をつけたい。ハクやカタクチでも大きさは違ったりする。目立たせる意味でも多少大きなものを投げておけばいいが、その次に大事なのはレンジだ。ベイトが単純に表層に浮いている以外に、潜っていることもあるので、海に気配があって小魚の姿が見えないときには沈めるルアーを使う。
少しずつインプットを
通ううちに釣り場の状態をインプットしていく。そうすると下手なことはしなくなる。ただ結構、地形はかわる。ボトムの地形変化は顕著で、前まで何もなかったところが、突然根にかわったりすることがある。このへんは変化を頭に刻むしかない。また台風後は浮きゴミ含め、何も予測がつかない別の顔になることもあるので気を付けよう。
<井上海生/TSURINEWSライター>