夏本番を迎えると、バスは暑さを凌ぐためにカバー(物陰)に身を寄せるようになります。梅雨の間に降った雨や台風で増水すると、草木の密度や量があるヘビーカバーにデカバスが潜んでいることも。ヘビーカバーにいるバスを釣り上げるには、障害物に負けない強いタックルとルアーが必要です。今回は、河口湖でフィッシングガイドをしている「やりすぎこばちゃん」がヘビーカバーの攻略方法を解説します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・小林義典)
目次
カバーゲーム攻略のタックルについて
本格的に広範囲を攻略するときは、3タックル準備してローテーションすることもあります。しかし、基本的にオカッパリでは、機動力を重視して1タックルだけ用意すれば十分です。
ここからは、僕が実際に使っている4つのタックルをご紹介します。
タックルその1:フリッピングタックル
ロッドフリッピングスティック7.5フィート前後の長めのタックル。パワーは最低でもミディアムヘビー以上で、調子はファーストテーパーのものが使いやすいです。
感度よりも折れにくさ重視で中弾性カーボンを使っているロッドでも良いでしょう。こばちゃんのセッティングは7.6ftのフリッピングスティック。以前はパームスのエッジプライドEPGC-768を使っていました。
合わせるリールは丈夫なものを
合わせるリールは大きめのベイトリールで、ギヤ比7対1以上のハイギアがおすすめです。強引にバスを引き摺り出すパワーゲームで使う性質上、鋼製のある丈夫なリールがおすすめです。僕はテイルウォークのwibebasal.ca81Rというリールを中心に使っていました。
気をつけてほしいのが、ベイトフィネス用のリールをフリッピングには使ってはいけないということ!リールのスプールが歪んでしまったりシャフトが曲がってしまったりするからです。
特に推奨ラインが8lb以下と書かれたリールやスプールは簡単に歪んでしまう場合があるため、注意しましょう。
ラインはフロロカーボンラインの20lbが基本
太いラインを巻く場合が多いので、フロロカーボンライン20lbが最低50m巻けると良いです。僕はクレハのフロロマイスターを中心に使っています。
フロロカーボンラインは根ズレに強く岩場でも使いやすいため、バス釣りにおいて万能のラインです。一方で、使い続けるとゴワゴワしてロッドティップに絡みやすいデメリットがあります。
ナイロンやPEを使う場合
フロロカーボンラインは糸の沈みが早いため、トッププラグやゆっくり落としたいときには不向き。状況によってはナイロンラインやPEラインを使う場合もあります。
ナイロンは手前に障害物があり、ラインを浮かせたい場合や大き目のトッププラグで攻めて太い糸で強引に引っ張るような特殊な状況で出番があります。
PEは柔らかい植物エリアを延々と釣る場合やフロッグなどトッププラグを使う場合に適しています。増水したヘビーカバーにタイト(密着状態)で付いたバスを強引に引き擦り出すためのセッティングですね。僕はサンラインのPEラインを使うことが多いです。
タックルその2:パワーフィネスタックル
ロッドは6.6~7.4フィート位のミディアムヘビーのスピニングタックル。メインはシマノのハードロッカーBB。根魚用のベイトタックルなのですが、ガイドを交換してスピニングで使えるようにしました。グリップもカットして7.4フィートにチューニングしています。
リールとラインについて
リールは2500番位のスピニングリールでドデカコンパクトモデルのスプールのルビアスを使っていますドラッグが良く効いてベイルに強度があるモデルならなんでも可能です。
ラインはシマノピットブル4本巻PE2号を中心に、PE1.5号直結やPE1.2号+フロロ14lbのリーダーを1m結んでセッティングすることが多いです。
シンカーとフックについて
シンカーはテキサスシンカーダイワバサーズシンカーを中心にやダウンショットはザップのラウンドタイプを使う他にはノーシンカーリグにスモラバ、フックラバー等も色々使っています。
基本はテキサスの2.2gが好き。フックはキロフックハイパーの2番を使うことが多く、軸の太い曲がらない太いものが好みです。
河口湖はポーク素材のルアーを使用
僕がガイドをしている河口湖では、ワームの使用が禁止されているため、ポーク素材で作られたルアーを使います。
蒸しポークはZカンパニーの豚シラウオの黒とプレーン、豚うなぎの黒とプレーンを使い分けています。生ポークは中田プロのワイルドストレートや釣り吉ホルモンの豚角等の脂身ポークがおすすめです。
河口湖以外のレイクの場合
ワームOKのレイクでは、ジャッカルのジミーシュリンプやレインのブラッシュホグ等のホッグ系、センコーの高比重ワームも良いと思います!
極端にベイトフィッシュを食べている場合は、グラブ系やスラッゴーのようなソフトスティックベイトも良いですね。ルアーのサイズは、季節や場所に合わせて選んでいます。
その3:スピナーベイトタックル
ヘビーカバーにスピナーベイトを入れることで大物が釣れることがあります。こちらは、6.6ft前後のミディアムヘビーファーストテーパーで葦の間やクイ、ウッドカバーやテトラ、ウィードの間などをショートキャストで撃ち込んでいくときに使うタックルです。
パラ葦やウィードはWウィローのブレードを使い、縦のストラクチャーが多い場所やエグレている地形では、シングルコロラドブレードを使ってロッドワークで上下にルアーを動かして誘います。
スピナーベイトのカラーについて
水が濁っているときは金色のブレードにスカートがチャートのものを使っています。逆に水がクリアなときは、銀色のブレードにスカートが白やベイトフィッシュを意識したラメの入ったカラーのものを使うことが多いです。
その4:フロッグゲーム用ベイトタックル
フロッグゲームをする時に使うベイトタックルです。7フィート位のヘビーアクションのベイトタックルにフロロカーボンライン20lb、またはPEライン3号を使います。
リールは軽めで剛性のあるハイギアのリールがおすすめ。フロロの場合は20lbが50m、PE3号が50m巻けるものが良いです。ルアーはエバーグリーンキッカーフロッグやイマカツのライジンジライヤ、ダイソーフロッグ改などを使っています。
ヘビーカバーゲームの魅力とは
ヘビーカバーにルアーを撃ち込んで当たりがあったらおもいっきり合わせて、カバーを引き裂いてビッグバスがぶっ飛んで来る様は、なんとも言えない爽快感とカタルシスがあります。だからヘビーカバーゲームはやめられないんですよね!
皆さんもこの楽しいヘビーカバーゲームを是非ヘビータックルと共にやってみて下さい!ハマってしまうこと請け合いです。
なお、ヘビーカバーゲーム実戦編として僕のYouTubeやりすぎこばちゃん釣りチャンネルでも実際に釣りをしながらレクチャーしていますので、見ていただけると幸いです。以上、やりすぎこばちゃんでした!
<小林義典/TSURINEWSライター>
河口湖