待ちに待ったタチウオシーズンがついに開幕し、各地からタチウオの釣果情報が聞こえ始めた。今回は、タチウオ釣りにおける最もポピュラーな釣り方と入っても過言ではない「電気ウキ釣り」について解説していこう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)
アタリの出方
タチウオのウキ釣りにおいて、最も難しいのがアワセ。活性により、様々なアタリの出方があるからだ。ここでは、著者流アタリの出方別対処法を紹介しよう。
ウキが沈む
最も多いのが、ウキがジワ~っと沈んで動かなくなるパターンと、どんどん沈んでいくパターン。この場合はラインをある程度送り込み、タチウオがエサをしっかりと食い込むまで、しばし待ってみよう。目安として、キビナゴ1匹刺しの場合は、20秒~1分程度待つことになる。その後、軽くラインを張ってみて(聞きアワセ)、手もとにゴンゴンッという感触を感じた瞬間に、大きく竿をあおってアワセを入れる。
大抵はこれでフッキングするが、もし空振りしてしまった場合は、エサに注目したい。しっかり残っている場合はもっと長く待ち、エサが無い場合はもっと早くアワセを入れると、やや確率がアップする。
走るパターン
高活性時に多いのが、ウキが真横・もしくは斜め下方向に一気に引き込まれるパターン。反射的にアワセを入れがちだが、すぐにアワセてはいけない。こういう時は、ほかのタチウオにエサを横取りされないよう、エサを咥えて走っているだけと考えられる。そのため、一度ラインをフリーで送り込んで様子を見てみよう。
ある程度したらストップするので、そこから一息おいてアワセを入れる。そのまま突っ走るようなら、竿に重みを感じた瞬間に、走っている方向と逆向きに強くアワセを入れるといい。
止まるパターン
流れていたウキが、突然ピタッと止まることがある。これは居食いしていることが多いので、そのまましばらく待ってみよう。ウキに変化が出れば、上記で紹介したタイミングでアワセを入れるが、1分以上変化がない場合はラインを張り、軽く聞きアワセを入れてみよう。
「ガツガツ」という感触であればまだアワセを入れず、「ゴンッ!」と強く引き込むようならアワセを入れよう。
ウキが倒れるパターン
これはタナが合っておらず、食い上げを起こしている。そのままの状態にしていると道糸を切られる危険があるため、素早く糸フケを取ってから感触を確認する。
一気に引き込むようならそのままアワセを入れるが、「ガツガツ」と食っている感触があるなら、止まるパターンと同じように、アワセのタイミングを計るのがいいだろう。
取り込み方
ヒットした後は極力糸フケを出さないよう、一定の速度でリールを巻いていく。途中で軽くなることがあるが、これは抵抗していたタチウオがこちらを向いた証拠だ。ここで油断して緩めると、ラインブレイクや針ハズレでバレる危険性があるので、そのまま巻き続けよう。
足元まで寄せたら、周囲に気を付けてそのままゴボー抜きしよう。堤防からでも稀にメータークラスがヒットするが、そういったときは慌てずタモを使用するといい。
闇夜に浮かぶ電気ウキには風情がある
この釣りは、真っ暗闇の中に浮かぶ電気ウキをのんびり眺めるだけでも楽しいもの。そんな穏やかな時間が流れる中、ウキが突然沈んだり走ったりすると、興奮は一気に最高潮に達する。
タチウオはヒットさせた直後の引きがすさまじく、病みつきになること請け合いだ。まだまだ暑さが続くこの季節、夕涼みがてら楽しんでみてはいかがだろうか。
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>