2023年盛夏、武庫川一文字に大サバ回遊のニュースが飛び込んできた。楽釣モードでは思うような釣果は得られないと意を決し、創意工夫で大サバに挑んだ2週連続釣行の模様をレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)
竿下サビキ釣りで大サバを捕獲
こうした様々な創意工夫を施して、釣り始めたのは朝5時半頃。時合いは朝7時前後に短時間という前日までの状況が、釣行日にも当てはまった。しばらくアタリのない時間が続き、波止上も停滞感が漂い始めていたが、6時過ぎ、私の竿下サビキ釣りの置き竿が一気にひったくられた。
尻手ロープに救われて竿の水没は回避。あわてて竿を手にして体制を立て直すと、グングンとした魚の強い引きを感じつつも、太仕掛けのタックルを信頼して魚に主導権は渡さない。駆け引きに勝利して大サバを波止上に引っこ抜き、1匹目の獲物を手にした。
「おおっ」と周りの釣り人からの声を耳にしつつ、大サバはエラにナイフを差し入れて即〆し、海水バケツに頭から突っ込んで血抜きする。丁寧に下処理したいところだが、時合いは短いので早々に釣り座に復帰。
ウキサビキ釣りでも大サバをキャッチ
周りでも次々と大サバが釣れ出し、私の見える範囲での釣り人は一通り釣果を手にしていたように見えた。最初に釣った大サバは合間を見てクーラーに入れ、追釣を狙ったが、大サバのまとまった群れは7時までに去り、以降は単発の釣果を拾えるかどうかの展開に移行。
1匹だけで終わりたくないと、ウキサビキ釣りのほうを粘り強く打ち切返し続けていると、7:40頃に発泡ウキがズボッと沈んだアタリに遭遇。横走りする大サバを太仕掛けのタックルで制圧し、1匹目よりもサイズアップした丸々と太った魚体の2匹目の大サバを波止上に抜き上げた。
さらに8時過ぎにも竿下サビキ釣りのほうにアタリがあり、慎重に巻き上げたつもりだったが海面でバラしてしまった。
釣り座によって釣果に差
この後は大サバが完全に去り、10時に納竿。大サバ2匹の釣果にとどまった。4番の船着き場周辺では広く薄くの釣況になったようで、一人1匹~3匹の釣果となっていたようだ。
数が物足りなかったなあと少し残念な思いで武庫川渡船のツイッターとホームページを見ると仰天。「大サバ祭り」の文字が躍る当日の当たり釣り座は2番付近で、二桁釣果~5匹平均といった釣果が複数人。釣り座によって釣果に濃淡があるのは回遊魚の常とはいえ、悔しい思いは否めなかった。
それでも帰宅後、釣果は煮つけとカレームニエルにして夕食で賞味して、舌のほうは大いに満たされた。
8月5日の釣行は小アジのみ
翌週の8月5日も大サバ狙いで武庫川一文字に釣行。数釣りを目論んだがわずか1週間で釣況は一気に低下。午前中は中潮の上り潮と良い潮回りのはずだったが、水位の上昇はあっても潮の動きは目に見えてサッパリ。
茶色っぽい透明度の低い海水が留まっていたのでは大サバは寄って来ない。針掛かりするのは小サバばかりでお手上げ状態。わずかに混じった小アジ約10匹を手にするのが精一杯だった。
今後はデカアジにも期待
武庫川一文字をはじめ大阪湾の沖波止では、過去には秋にも釣果実績があり、大サバと共にデカアジにも期待したいところ。渡船店や釣り餌店のSNSに注目して、短い期間しか訪れないかもしれない魚の群れを逃さずキャッチしてほしい。
今回の釣行記は数釣りが叶わず寂しい内容となってしまったが、へっぼこ釣り師なりの私のノウハウが少しでもお役に立てれば幸いである。
<伴野慶幸/TSURINEWSライター>
武庫川渡船