東京湾の定番フィッシュにして「一番おいしい」「一番簡単に釣れる」と言われているアジ。 そんなアジがより簡単&より大量に釣れたら……。今回は、東京湾のフィッシングガイド「YOKOHAMA Diner.FC(ヨコハマダイナー・フィッシングクラブ)」の船長でもある筆者が開発した新釣法『FF(フラッシュフォール)アジング』を公開いたします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター/YOKOHAMA Diner.FC船長・佐藤)
YOKOHAMA Diner.FC
YOKOHAMA Diner.FCは、筆者が船長を務めるルアー専門のフィッシングガイドです。
27ftのボートで、シーバス・青物等を中心に季節による釣り物(タコ・マゴチ・太刀魚)等、お客様のご要望を最大限に尊重しつつ、フレキシブルにターゲットを狙っております。
アジが大好き
そんなルアー船の船長の私ですが、「一番好きな魚種は?」と聞かれた時に即答するのがアジ。しかし、ルアー船でのアジの立ち位置は、「リレーでのお土産確保」「保険としての魚」、という「どちらかというとサブ的」な役割を担っている魚。
私個人的には「もっとスポットライトが当たってもいい魚」と思っており、他魚種をターゲットとしているゲストにも「アジに興味はありませんか?」と聞いてしまうほどのアジファンです。
東京湾はLTアジがメジャー
釣りを始める時に、釣りの先輩から真っ先にオススメされることが多いのは「LT(ライトタックル)」でのエサ釣り。東京湾でのアジのエサ釣りは、初挑戦でもある程度の釣果が上がることも多く、また、年間を通して脂のノリがいいため食べても美味しく、初心者の登竜門としても簡単に釣れることで知られております。しかし、実際のところ、初心者の方にはその「エサ」についてハードルが高いと思われる要素があります。
(1)まきエサの匂い
衣服に付くとなかなか匂いが取れず、船酔いも誘発するまきエサ。
(2)虫エサ
イカを細かく切り刻んだ「赤タン」のみで本数が出れば問題ないですが、食いが悪い時は「アオイソメ」等の虫エサを使用いたします。
虫が苦手な方にはかなりハードルが高かったりします。
ショットガンアジング
多くのボートガイド船ではまきエサ・虫エサ等の「エサ」を使う概念がありません。その概念から生み出されたであろう、どちらかというとルアー的な釣法であるショットガンアジング。
従来のショットガンアジングは、魚群探知機で障害物周りのアジの群れを探し、バーチカル(縦)にサビキ仕掛け+オモリないしジグを落とし込んで釣るシンプルな釣法。明確に魚群探知機にアジが映る時、活性が良い時はバタバタとヒットしますが、いくら落としこんでもヒットを得られない日も。
アジの習性
ここでアジの習性をおさらいしましょう。
生息するレンジ(タナ)
小型のアジは上層を回遊している時もありますが、良型のアジは「海底から1m~2m」でエサを探して回遊している場合がほとんど。
捕食の特徴
アジは「上からゆっくり落ちてくるエサを捕食する」習性があります。従来のショットガンアジングでのヒットは、ほとんどがフォール時。稀に巻き上げの時にヒットする場合もありますが、その習性から90%は落としこんでいる時に捕食をします。
ショットガンアジングのハンデ
この習性を考えた時に、従来のショットガンアジングではいくつかのハンデがあります。
・バーチカルでの落としこみでは「フォール」がワンパターンとなるため、威力を発揮しづらい
・仕掛けを垂直に落として上下させているだけでは探るポイントが限られる
・まきエサ(煙幕)を使用したアジ釣りとは違い、サビキ仕掛けは意外と「スレる」ため、魚を散らしてしまうことがある
このハンデを解消し、常に理にかなった攻め方で釣り上げる数を伸ばす釣法。それが、YOKOHAMA Diner.FCが開発した「FF(フラッシュフォール)アジング」です。
「FF(フラッシュフォール)アジング」
「FF(フラッシュフォール)アジング」のタックルと仕掛けを紹介しましょう。
タックル
シーバスロッド等のボートフィッシングで使用する6ftから7ftのロッドを代用
仕掛け
(1)ピンクスキン限定のショートサビキ
キャストがしやすいよう、ロッドと同程度のショートタイプのもの
(2)タングステンシンカー(4号~8号)
※底が取れるギリギリのオモリを使用(フィールドにより使い分け)
「飛距離が出やすい」
「ボトム感度が高い」
「根掛りしにくい」
「シルエットが小さく魚がスレにくい」
というタングステン素材は、従来のショットガンアジングのハンデを軽減し、タイトに攻め続けるフラッシュ&フォールというオフェンシブな釣法において相性が抜群。タングステン素材のオモリにより「FFアジング」が成立するので「オモリの素材=タングステン」は必須事項。