好場を独り占めで楽しめ、型も数も、狙える魚種も陸っぱりの比ではないのが、カセ・イカダの釣り。特にこれから冬にかけての季節は、楽しめる釣りも多く、真骨頂が楽しめるシーズンだ。秋のカセ・イカダを満喫するためのあれこれを、この釣りに精通した廣橋敏彦さんに解説してもらった。釣り入門や初心者にもオススメだ!
まずはアオリイカ狙いから
このあたりからは少し踏み込んで実釣プランに入る。私がこの時期に五目釣りでイカダ・カセに行くなら、朝一、まづめ時に活性の高いアオリイカから狙う。
エギの禁止されている場所もあるのでその点は船宿に確認する。エギでイカダやカセの周辺を一通り探ってみる。釣れればラッキーで釣れない時は粘らずに次の準備にかかる。
タックルはそのままで、エギを外して仕掛けをかえればキスなど小物はこれで狙える。
ヒラメや青物が回っていてエサのアジやイワシが手に入るならノマセの準備をして投入しておく。特に回遊がなくてもエサがあるなら投入しておけばフィッシュイーターのなにかが食ってくる可能性は高い。
とりあえずは尻手ロープを繋いでほったらかし釣法で邪魔にならない場所においておく。
エサを現地調達で考えているなら仕掛けのみ準備して横に置いておき、エサが釣れれば投入する。
続いてはコマセ釣り!
次はまきエサを必要とする釣りの準備。
たいていのポイントでマダイは釣れるので、ぜひ狙いたい。テンビンフカセやウキのカゴ釣りで狙うが、いろいろとやりたいのでテンビンフカセのズボ釣りがお勧め。オモリが30号くらいの船用のテンビン仕掛けで狙う。
イサギやアジ、小型のマダイなどが多いときは細めのハリスの2本バリで狙い、大型がくるときは太めの1本バリで狙うといい。
最後に胴付きタックルを!
フカセの投入が終わればカワハギや根魚、キスなどを狙っていく。忙しい釣りになるが、ボーッと待つより格段楽しい。足元でカワハギを狙って反応がなければ少し投げるキス狙いに変更し反応を探る。根掛かりが多いようなら根魚を狙っていく。これで一通りの釣り物を探れることになる。
手持ちで狙うタックル以外には必ず尻手ロープを付けて魚にタックルを持っていかれないようにしておく。手持ちのタックルや小物用も、エサを付けたまま離れると一瞬で持っていかれることもあるので注意したい。
ざっと流れで説明したがもちろん狙う魚により最適な仕掛けやエサがあるので微調整は必要となる。
エサはまきエサ用のオキアミとアミエビに、キスやカワハギを狙うための付けエサ用に虫エサもあるほうがいい。
釣果アップのポイント
さらに釣果を伸ばしていくのにあれもこれもとやっているとほったらかしになりがちなタックルが出てくるが、フカセの仕掛けは10分毎くらいには打ち返すよう心がけてまきエサを利かせる。
このまきエサが効くことにより魚の活性が上がってくるからだ。ノマセの仕掛けも時々は上げてみてエサが元気か確かめ、投入ポイントをかえてみたりするといい。
もちろんその時に食いが立っている魚種を重点的に狙うが、魚の活性は同じタイミングで上がってくることが多いので、その時がきたら一番釣りたい獲物を狙うようにして、トラブル防止のために邪魔なタックルは上げておくといいだろう。
自由に釣りができ、船釣りより簡単に思えるが、安全面は同等に考えフローティングベストなどはキッチリと身につける。
船宿によってちょっとしたルールもあるので、予約のときに気になることと禁止事項は確認していこう。
<週刊つりニュース関西版 廣橋敏彦 /TSURINEWS編>