今年も半年が経過しつつある。みなさん、どれくらい釣りに行っているだろうか?そろそろ道具のメンテナンスを考える時期かもしれない。しかし、こういう話もある。「お金」だ。あえて見ないふりをしている方も多いのではないか?一方で筆者は、まったくそのへんは怖いものがない。釣りの節約術として、「道具を買いきること」を近年やっているからだ。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
釣りの費用は考えない?
多くの人々と同じく、何もかもを放り出してイトを垂れるかのようなアングラーにも、時間の感覚はある。おおむね半年ごとで区切るように、人間なっているようだ。
私も半年くらいすると思う。「そろそろメンテナンスか」とか「今年はいくら釣りにお金遣ったかな」とか。釣り人はカネのことはあまり考えないようにしている。損得勘定し始めるとキリがないからだ。
「釣りをしている時間がプライスレス」といった境地に終着し、別にそれもウソでも何でもないのだが、現実的にお金はかかる。タックルなんか買い足したらエライことだ。
筆者は半年で1万円以下
実は筆者は、今年はほとんどまったく釣りにお金を遣っていない。ロッド&リールも何なら一昨年くらいから同じだし、わけあって車釣行も控えるようになったので、交通費だって下がっている。その、些少な交通費しかかかっていないような状態だ。
ま、それもウソみたいなもんで、ルアーは2コくらい買い足しているが、本当にそれだけ、となる。ロストもしていないので、何か損したという気分もない。
実際、半年で1万円も遣っていないのではないだろうか。ずいぶん安上がりな釣り人みたいだが、みなさんその節約術を知りたくないですか?実はちょっとしたコツがあるんです。
釣りの節約術「まとめ買い」
私は一昨年くらいに、釣りの節約術は、「道具を買い切ってしまうこと」だと卒然と気付いた。ライトゲームがメインなので、もともとそんなにカネはかからないが、逆に言うと細かいモノでちょこちょこむしられるのは、何やら寸借詐欺に遭っているみたいで腹が立つ。そこでリールをハイエンドに乗り換え、ロッドも何本か手放して、自分が本当に欲しい機種を手に入れた。
そのタイミングで、ジグヘッドもワームも、すべて消耗品も十分に揃えた。おそらくそのとき10万円近くかけたと思うが、そうして道具を揃えてしまうと自分の中で物欲が消え入るように減じた。そしてリールもサオもいいものにしたので、魚との距離も近くなった。獲れる魚が増えた。これは近年は壊滅的な湾奥のアジングにおいて顕著で、「タックルで獲れた魚だな」と思うことが多い。
特にハイエンドリールのドラグ性能は、その意味で驚異的だ。買いまくったおかげで常にフレッシュなジグヘッド、ワームの益もある。10万円で釣りが3年保っていると思うと、1年3万ちょっとと、すごい節約になる。これは年月がいくほど得に回っていくので、「良いもの」「必要なもの」の全揃えは効果的だ。
「釣りの範囲」を決めて節約
引き続き自慢が続くみたいだが、釣り具を買い切ってしまうことで、人間ちょっと賢くなるみたいな部分もある。というのも、一気にデカいカネを動かそうと思うと、そのときの「限界」というものが、市井のアングラーにはある。10万なら10万。買える範囲があるのだ。その「限界」が「釣りの範囲」を規定する。
私はライトゲームと、せいぜいタチウオをちょろっとやるくらいで、よほど食指が動かない限り、もう買い切った釣具以上のことはしようとしないだろう。だって、移り気なことをしていると、10万かけた釣り具のカネがもったいない。「釣りの範囲」を決めることは節約にもなれば、その釣りの熟達にも繋がるのだ。
まとめ買いで「余計なものを買わない」
思い切った釣り具の「全揃え」「まとめ買い」「買い切り」の心構えとして大事なのは、やはりウキウキして余計なものを買わないことだ。
そして、ルアーはロストの危険を考える。扱い方を心得たものを、精妙に買い切ってしまうことが、長持ちと節約の秘訣と言えよう。
<井上海生/TSURINEWSライター>