アナゴ釣りのエサは、日によって反応のいいエサが変わるので、色々なエサを持ち込んで使い分けるのが効果的です。この記事では、魚やイカの切り身、虫エサなどアナゴ釣りに有効なエサの種類と特徴、付け方などを解説していきます。また釣果アップに繋がるちょっとしたエサへの工夫も紹介します。
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アナゴのエサと食性
アナゴの食性は肉食でゴカイ類や、甲殻類、魚類など様々な生物を捕食し、死んだ魚も食べる腐肉食性でもあります。そのため、釣りに使うエサも動物性タンパク質のものなら広く好む魚です。
それでも、状況によってアタリが出るエサが違うこともよくあるので、ここではそんなアナゴが好むエサの種類を紹介していきます。
魚エサは定番
魚の切り身などのエサはアナゴ釣りのポピュラーなエサとなります。腐肉食性のアナゴは魚の匂いも非常に好むためです。使う魚種については釣具店にもよく売られているサンマやサバ、キビナゴなどが定番。他の魚でも反応はしますが、あまり硬い皮の魚や、大きな魚などは食い込みが悪くアタリがあっても乗りづらいことがあるので使い方には注意しましょう。
サンマの切り身
サンマの切り身は他の魚に比べて匂いも強く、アナゴの反応もいいエサとなります。ただ、柔らかく身崩れしやすいので、塩で締めてから使うといいでしょう。アミノ酸系の添加材で締めるとより釣果アップが期待できます。
使う際は皮を残したまま幅5mm、長さ3~4cm程度の短冊状に切ります。身側は軽く削いでおき、あまり厚みは持たせないようにしましょう。付け方は端の皮側から身側へハリを通し、身側から皮側へ戻す縫い刺しが基本です。
キビナゴ
キビナゴもアナゴ釣りではよく使われるエサで、キラキラと光る魚体での集魚効果も期待できます。キビナゴも身崩れしやすいエサなので塩で締めて、使うといいでしょう。付け方は小さいものは1匹掛けで目刺し。大きめのものは半分にカットし、縫い刺しにするといいでしょう。
サバの切り身
サバの切り身も入手しやすく、手頃なため定番のエサです。サンマやキビナゴよりは丈夫ですが、やはり塩で締めたほうがエサ持ちはよくなります。付け方はサンマ同様に短冊状に切って縫い刺しにします。
虫エサはアピール力大
虫エサはアナゴ釣りを含めた投げ釣りの定番エサとなります。切り身エサと違い、虫エサ自身で動いて誘ってくれるのが特徴で、特に水温の高い時期は動きもよくオススメです。またメソと呼ばれる小型の多い時期は、食い込みのいい虫エサが魚の切り身よりも有効な場合があります。
ただ他の魚も好反応を見せるエサで、アナゴのみを狙う場合や、エサ取りが多い状況ではデメリットになります。主に市販されているアオイソメ、ジャリメ、イワイソメ、スナメなどの特徴を紹介します。
アオイソメ
安価で強いので使いやすく、色々な釣りで定番のアオイソメ。特徴はよく動いてアピールすることと、アオイソメに付いた微生物が光るのでアナゴ釣りのメインの時間帯である夜釣りに強いことです。
ほかの虫エサに比べ匂いのアピールでは劣るので、2本針の片方に他のエサを付けたりするのもいいでしょう。付け方は通し刺しか縫い刺しで1匹掛けでもいいですが、アピール力を高めるために房掛けにするのも効果的です。長いものはタラシが3~4cmほどになるようにカットしましょう。
イワイソメ(マムシ)
マムシとも呼ばれるイワイソメは強い匂いがあり、高い集魚効果のあるエサです。また、表皮が硬く、大きいので虫エサの中ではある程度エサ取りに強いのも特徴となります。とはいえ高価なエサのため、時合などここぞというタイミングで投入するアングラーも多いです。
針につける際は匂いで誘うエサなので、通し刺しで1匹掛けが定番。匂いを出すために3~4cmほどタラシを出すように切りましょう。硬い頭は基本的には取って使います。
イシゴカイ(ジャリメ)
イシゴカイ(ジャリメ)は小さく細い上に柔らかく、とても食い込みがよいエサです。キスなど小型の魚を狙う際に使うことが多いですが、よく動いて匂いもあるので、アナゴも好みます。その特性上、エサ取りには弱いデメリットもありますが、特に小さいアナゴが多い状況で使いたいエサとなります。
イシゴカイを使う場合は1本刺しだとアピール力に欠ける場面があるので、アナゴのサイズに応じて房掛けも活用しつつ狙ってみましょう。
スナメ(チロリ)
関西ではチロリと呼ばれるスナメは、匂いでも動きでもアピールするエサで、アナゴの反応がいいエサとなります。デメリットは弱りやすいのと、柔らかくエサ取りに弱いこと。
しかし、使いにくさはありますが、ハマったときの爆発力もあるエサです。大きさもあり1匹掛けでも有効なので、釣具屋に売っていたら少量持っておくといい思いができるかもしれません。