春のはじまり。4月というのは、釣りにおいては「意外に釣れない時期」である。人間の方では、だいたい暖かくなってくると、「そろそろだな」という気持ちになるのだが、とくに沿岸の魚はまだお休み。暖かくても、もうひとつ反応がよくない春の端境期には、どう釣ろうか?
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
夕方から夜にかけてのプラン
ライトロックフィッシュは、短時間ならば朝マヅメにちょちょっとやってしまうのもいいが、筆者としては、夕方から夜にかけての、多少長い時間がとれる釣りを推奨したい。
夕マヅメの高活性時。春時期には、岩礁帯ならばフローティングミノーを早巻き、またはマイクロメタルを使うのもいいだろう。
日没後は、潮が下げきるまでに表層でメバリング、あるいはボトム周りでカサゴゲーム。
4月のメバルはむずかしい
ただ、4月のメバルは反応が読みきれない(カサゴもまあそうだけれど)。まだ低水温期の名残りで沖に残っていることもあるし、着いていてもセオリー通りの表層で出ないことも多い。
バチパターンなど、ベイト(捕食対象)がわかれば途端に釣りやすくなるが、そうでない場合は苦戦することもある。
いろいろなレンジとルアーを試していると、「なるほど春は春のむずかしさがあるのだ」とわかるだろう。
大阪湾奥というリリースメインの学習個体が増える場所柄もあるだろうが、筆者はこの時期のメバリングがなかなか苦手である。
それでもライトロックは楽しい。やっと冬を抜けて暖かくなってきた雰囲気の中で釣りを楽しめるのは、アングラーとして(もちろん、釣果があればなおのこと)しあわせである。
変化を感じる時期
この4月の春のはじまりに釣りをしておくことで、いくつかのメリットがある。もっとも大きいのは、魚が動き出すタイミングをその目で見ることができる、というものだ。
春は冬眠していたかのように、低活性だった魚の食いが上向いていく時期だが、その「境界」を目の当たりにすれば、そこから集中して釣り物に狙いを定められる。数釣り一番乗りできる。
また食性が大きく変化する魚もいる。たとえば、シーバス・メバル・アジだ。このへんの魚はバチパターンといって、春は多毛類を捕食しはじめる。バクバクと食うので、非常に反応がいい。バチパターンに一番乗りできたら、バチ抜けする限り、長い期間魚を釣り続けることができる。
<井上海生/TSURINEWSライター>