北海道では、3月後半から本格化する雪代の影響が5月末、時には6月まで続きます。雪代は川虫の成長に必要なプランクトンなどをもたらすトラウトの生息環境には欠かせないものですが、この時期は釣りが成立する川を探すのも大変な時期です。今回はこの3月末から4月にかけてのとある小渓流での釣行を綴りたいと思います。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター小峠龍英)
Day3:雨後の尺上36cmイワナ
次の休日は、いつも通りのソロ釣行。前日夜に少し雨が降ったのでまた水位の上昇を心配していましたが、前回より低い水位で遡行も問題ない状況。
いつもの淵に差し掛かり、その日おろしたての新しく買ったミノー、美風50(ヤマメカラー)を対岸際の倒木が絡むかけ上がりに投入します。
着底後にすくトゥイッチさせていると猛然とチェイスしてくる良型の影が見えました。回収手前でUターンし元の付き場に戻っていったので、すかさず再キャスト。今度は軽くジャークしてからタダ引きしていくと、また回収手前で水面を割る空振りバイトがありました。
こちらの姿を見られた可能性もあるので次で決めるべく再びキャスト。着底後に激しめのトゥイッチをかけた瞬間、ロッドに重みが乗りドラグがけたたましく鳴っていました。手応えから40cmクラスの可能性もあったので、慎重にやり取りします。
沸騰するイワナの沢
何度かのダッシュをいなして掬い上げたイワナは、白みがかった太いボディと精悍な顔立ちの尺上約36cm。40cmには届かなかったものの、十分立派なイワナです。
尺上イワナを淵に帰し遡行を続けます。前回より水位が低いとはいえ増水状態なので、普段は水量が少ないであろう分流に沿って歩いていると、ボサ際に定位する尺クラスを発見。すぐそばを掠めるようにミノーを通すと、そのイワナは猛然とバイトし、もう1尾尺イワナを追加します。
そんな感じで、要所に必ず尺クラスが付いていて、上流の退渓地点までの間に累計8尾の尺クラス(尺上除く)をキャッチ。小型中型クラスは数え切れないほどでした。ある実績ポイントでは、推定40cmクラスが反応してきますが、別の尺クラスが横取りしてしまう事態で、その日のイワナの活性の高さに改めて驚かされました。
まさに今が雪代イワナのハイシーズン
川毎、地域毎によって状況は大きく違いますがこの小渓流ではGW後までがイワナ狙いの最初のハイシーズンです。他のイワナ河川もいい時期に入ってくるので今後はこの小渓流だけでなく他の沢の探索もする予定です。
<小峠龍英/TSURINEWSライター>