日増しに暖かくなり、お出かけも楽しい季節。そんなときにピッタリなのが、手軽に楽しめる五目釣りだ。オススメはエサを使わず簡単に楽しめるルアーの釣り。そこで今回は、ソフトルアーを使った攻略法の一例を紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・浅井達志)
メバルは桟橋式のパイル周りを狙う
ここで、メバルを狙って桟橋式の岸壁に移動。ここは足場の下に壁がなく、筒抜けのところにパイル(柱)が並んでいる。もちろんカサゴも着いているが、パイルから離れた場所を狙えばメバルだけを選んで釣ることができる。表層から底まで広いレンジで狙えるが、他の根魚と釣り分ける場合は表層一択だ。
ジグヘッドは0.4g。足場と並行にキャストし、そのまま表層を超スローで誘う。足場の下のシェードとなる辺りにルアーを漂わせるイメージだ。
数投したところでククッという小さなアタリ。ワンテンポおいてアワセを入れ、パイルに巻かれないよう沖に誘導する。慎重に抜き上げたのは18cmほどのメバル。続けて小型を2匹追加した。
メバルが浮いているときは、矢板式の岸壁でも壁際の水面直下を横引きすれば高確率で狙える。活性が高いときはオープンな場所にも出てくるので、プラグで狙うのも面白いだろう。
クロソイで五目コンプリート
さて残るはクロソイ。タケノコメバルと並んで運河周りなどに多い魚だ。移動したのはふ頭内向き。タケノコメバルはすでにキャッチしているので、クロソイに狙いを絞る。
比較的水深の浅い岸壁を1gのカーブフォールで探ると、カキ殻の下から極小サイズの猛攻。連発するミスバイトの末、ようやくヒットしたのはタケノコメバルだ。
ここはチビタケノコの巣窟のようなので、次は水深2~3mの桟橋周りを探る。橋脚から離れるとアタリすらないが、うまく入れば一撃。着底と同時にヒットしたのは15cm弱のクロソイだ。サイズはともかく、これで5種類の根魚をコンプリート。開始から1時間15分で、名実ともに五目達成となった。
根魚は定着性が強く成長も遅いため、釣り荒れると回復までに長い期間を要する。特に岸壁周りは着いている魚の数が限られることもあり、それが顕著だ。釣れるからと調子に乗らず、キープも必要最小限でお願いしたい。でないと次の釣行時、砂漠化した釣り場で苦戦することになる。
おまけにセイゴもキャッチ
根魚の後はセイゴだ。運河筋のバチパターンは潮や時間に左右されやすいので、狙うのは安定の常夜灯周り。明るい場所ならサイトゲームも楽しめるが、その反面ルアーは見切られやすい。
まずは1gのジグヘッド。水面から飛び出さない程度の速巻きで誘うといきなり食った。ここから25cm級が連発。しばらくして少しスレたところで1.5gに変更する。30cmほどのレンジをややスローに泳がせ、チェイスがあればスピードを上げて上昇アクション。これで一発だ。サイトゲームなら魚の反応も丸見え。いろいろ試してみると楽しさも倍増する。
暖かくなるとさらに豊富な魚種が釣れる
今回は勝手知ったるホームグラウンドということもあり、概ね狙い通りの展開となった。時期的に根魚中心だったが、今後は水温の上昇に伴って多彩な魚種が狙えるようになる。
この記事が掲載されるころにはクロダイやキビレ、グレ、キジハタ、ウミタナゴなども姿を見せ始め、根魚は最盛期に突入する。
その後はアジやサバ、マゴチ、タチウオなど夏の魚も期待大。ラインとルアーさえ変えれば、大半の魚はそのままのタックルで狙える。スペアスプールを用意して複数のラインを使い分ければ、攻略次第では一日に10種類も夢ではない。
紙面の都合もあって全てはお伝えできないが、まずは魚の習性を知ること。あとは時間帯や場所、誘いなどを変化させれば、より多くの魚種に対応できる。釣り場の状況に合わせ、自由にアレンジしながら楽しんでいただければ幸いだ。
最後にひとつ。これは四日市港に限ったことではないが、港湾部は本来、港湾作業のための場所だ。釣りができるのは、あくまでも関係者の厚意によるもの。それを忘れることなく、釣行の際はトラブルのないようお願いしたい。
<週刊つりニュース中部版APC・浅井達志/TSURINEWS編>
四日市港