どんなに釣り熱心な方でも、カヤックで釣りをしている時間より、乗らずに保管している時間の方が長いもの。そして、カヤックは保管方法によって傷み具合が変わります。今回は、愛用のカヤックに少しでも長く乗るために、保管時の注意すべきポイントをご紹介します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター福永正博)
カヤックの保管ポイント3選
カヤックの保管時に注意すべきポイント3選です。ぜひ参考にしてください。
1 直射日光は避ける
カヤックを保管する際は、直射日光をなるべく避けてください。
カヤック本体の素材であるポリエチレンやABS、FRPは紫外線によって劣化して、強度低下や色あせにつながります。もちろん素材やメーカーによって違いはあります。1日2日でダメになるわけではありませんが、長い目でみてカヤックを長持ちさせるための注意点です。
また、ナイロン製のグリップやハッチなどの艤装パーツ類は、本体よりも色あせしたり、強度が落ちたりしやすい印象です。もともと末長く使えるものも、気をつかわないと消耗品になってしまいます。維持コスト削減にもなりますので、ぜひ気をつけてください。
日かげに置くことと、カバーをかけることが対策になります。
2 高温を避ける
高温はカヤックの大敵です。夏場はとくに要注意ですね。長時間高温にさらされると、ゆがみやへこみが生じるおそれがあります。
カヤックショップの店員さんに聞いた話では、カヤックのへこみはお湯をかけて修復するそうです。へこんだ箇所にお湯をかけて、グッと手で押すと、意外と簡単にもとに戻るのだとか。
裏を返せば、高温状態のカヤックはとても変形しやすいということです。ワンボックス車の車内にカヤックを積む方もいますが、そのまま積みっぱなしは危険です。
高温を避け、日かげで風通しのよい場所に保管できればベストですね。
3 重さを分散する
カヤックを保管する際は、一定の部分に重さが集中しないように注意しましょう。重さが集中すると、変形の原因となります。
とくに、硬いパイプの上や地面に直置きしたり、天井からベルトで吊り上げておいたりする場合は注意が必要です。
重さを分散させる対策は、以下の方法があります。
・カヤックと触れる部分にクッション材を使う
・なるべく多くの点でカヤックを支える
・定期的にカヤックを支える点を変える
筆者の場合、クッション材を巻いた単管パイプ2本をメインに、タイダウンベルトでもカヤックの重さを支えて、重さを分散するように気をつけています。
柔らかくハンモックで包みこむように、カヤックを支えるのが理想的でしょう。実際にハンモックで吊るすことはむずかしいですが、理想に近づくようにあれこれ工夫することも、カヤックを所有する楽しみのひとつと考えて楽しんでいます。
カヤックは大切に保管すれば長持ち
大切に保管されたカヤックは10年以上使えます。
人間の睡眠の質が大事なように、保管方法によって、カヤックが長持ちするかどうかのポイントとなります。
カヤックは水上で命をあずける乗り物なので、不具合が起きないよう日頃の保管方法に注意しましょう。
<福永正博/TSURINEWSライター>