プライヤーは、オモリのセットや針外しなど、なにかと釣りに欠かせないアイテムのひとつだ。海・淡水と両方の釣りをこなす方のなかには、同じタイプを併用している方も多いと思う。今回は渓流釣りにおけるプライヤーの重要性と、筆者オススメのフォーセッププライヤーについて解説していく。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)
渓流エサ釣りのトラブル
渓流エサ釣りでは、繊細な仕掛けを使用するために起こりえるトラブルが2点ある。
また常に、激流のなかを遡行するため機動性も求められる。それらを詳しく見ていこう。
1.針を呑みこまれやすい
渓流エサ釣りは極細糸と小さなオモリを使用して、自然な状態でエサを流していく釣りのため、警戒心の薄いアマゴが飛びついてきたときに、アワセのタイミングを間違えて針を呑まれることがある。アマゴをできるだけ傷つけないためにも対策は必須となる。
2.オモリが小さくて扱いづらい
渓流エサ釣りで使用するオモリは、ジンタンの1~5号程度と小さなものが多いため、摘まみ損ねて落としてしまったり、潰してしまったりといったトラブルが絶えない。このような小さなオモリを確実に摘まむため、細いプライヤーが必要だ。
渓流エサ釣りは、なにかと動き回る釣りのため、装備はできるだけ軽くコンパクトに纏めたい。また、大きなプライヤーは結構な重さがある上に嵩張るので、よりコンパクトなものが求められる。
フォーセッププライヤー
では、筆者が推奨するフォーセッププライヤーとはどのようなものなのか見ていこう。
フォーセップは、古くから医療(主に手術)の現場では鉗子(かんし)という名前で使用されていた器具のことだ。縫合するときに糸や針を扱うのに適した形をしているから、釣りにも相性は抜群というわけである。
近年は、各メーカーから釣り専用のものが発売されていて、すでに一部のルアーマンやフライマンたちが愛用している。
特徴的な形状
フォーセッププライヤーは、一般的なプライヤーと比べて軸が非常に細長くできている。
またグリップ形状は、一般的なプライヤーは掌全体で握り込むような形だが、フォーセッププライヤーはハサミのように指で使用する形となっているために、より繊細な動きが可能となる。
驚きの軽さ
フォーセッププライヤーは指先で操るという特性上、非常に軽く作られている。
筆者は、長年一般的なプライヤーを使用していたので、フォーセッププライヤーを実際に持ってみると、その軽さにたいへん驚いた。だが貧相という訳ではなく、実に洗練された無駄のないデザイン。丈夫さになんら問題はない。