味よし風味よしだが、全国生産量のわずか3%の希少価値、千葉ブランド、ちば海苔について今回は書いてみたいと思います。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)
ちば海苔は美味
熱い銀シャリとお味噌、少し炙ったパリッとした焼き海苔。海苔は日本の朝食に欠かせません。海苔というと有明海や瀬戸内海などが有名ですが、筆者の地元千葉県でも海苔は生産されてます。
東京湾の海苔というとあまり馴染みがありませんが、富津や木更津、船橋の三番瀬辺りが有名な漁場です。この千葉で生産される海苔は栄養価が高く、ほんの少し炙ると香りも歯ごたえも増して食欲をそそります。まさに海苔の最高峰ともいえるのが、ちば海苔なのです。
千葉県の海苔は味も香りも良く、栄養価も高い江戸前の海苔として昔から高級料亭や寿司店などにも重宝されてきました。
伝統的な「支柱柵式」で養殖
海苔の収穫は、だいたい11月~4月の寒い時期に行われます。養殖方法は、支柱を立てて海苔を育てる支柱柵式漁場と、水面に海苔網を浮かせて固定して育てる浮き流し式漁場の2つありますが、中でも支柱柵式は東京湾でも場所が限られています。
そして口当たりが良くなめらかな海苔が採れるのが、この支柱柵式漁場だといわれています。千葉の海苔といえば富津が有名ですが、木更津金田では伝統的な支柱柵による海苔養殖を継承しています。
あま海苔
木更津の小櫃川河口には釣りでも有名な盤洲干潟がありますが、この干潟があるからこそできる養殖方法なのです。この木更津金田の海苔は「あま海苔」といい、味と香り、旨味に定評があります。
特に海苔網から1番最初に伸びて来た芽を摘んだものを「一番摘み海苔」いわゆる「新海苔」といいますが、この一番海苔の特徴は、柔らかくて旨味が濃厚なことです。この後伸びて来た芽は、二番摘み、三番摘みと徐々に老化して行くため、一番摘みが一番美味しいとされています。