「鮒(フナ)に始まり鮒に終わる」格言的な言葉がある。いわばルーティンだと私は思っている。釣り人によって対象魚は変わる。私の場合は「鯉(コイ)に始まり鯉に終わる」だ。昨年12月の釣り納めと新年の初釣りで郡上の寒ゴイを釣ったのでレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・松森 渉)
長良川郡上の寒ゴイ釣り
昨年12月には大正三色を含む3匹のコイが釣れた。新年の初釣りでは58cmのコイがヒット。ノベザオでのスリリングなやり取りが楽しめた。
2022年12月上旬。この日が私の釣り納めの日だった。場所は近所の長良川・郡上大和。通称宮下の淵だ。名皿部橋上流になる。
数日前からエサのボイリーをまきエサして様子を見ていた。真冬の郡上とあって反応は鈍い。コイの姿が見えるまでに3日。エサに反応を示すまでに2日。近くまで寄ってまきエサしてエサを捕食するのを見て確認するまでに2日。満を持しての釣行だ。
ノベザオ仕掛け
時間は午後2時半すぎ。まずはまきエサした場所より下流で準備を開始する。
長良川郡上は透明度が高いためコイに人間の姿を見られると警戒心が高まる。岸に身を寄せて抜き足差し足で静かに距離を詰める。
ノベザオなのでまきエサは遠くにできない。必然的にコイは手前に寄せることになり、アプローチには細心の注意が必要だ。
大正三色60cm超ヒット
すると手前に錦ゴイの品種である大正三色が泳いでいる。黒いコイも見える。静かにボイリーをコイの目の前に落とす。するとコイが早速好反応を示し、ボイリーの周りをウロウロしている。そしてすぐに目印に反応が出る。チョンチョンとつつくようなアタリ。
ここでアワせては駄目だ。コイはエサを捕食する際にエサを吸ったり吐いたりする。ハリ掛かりしてコイが動きだすまで待つ。
そして目印が対岸方向へゆっくりと動きだした。「食った」と確信を持って大アワセすると、確かな重量感。サオが根元から曲がり、コイは上流へ疾走する。慌てて私も上流へついていく。
岩盤の上に立ってサオを絞り、息を吸わせようとサオを曲げるが浮いてこない。上流へ対岸へと暴れまくる。必死に食らいつき、息を吸わせることに成功。ようやく弱ってきた。下流へ誘導して取り込んだコイは60cmオーバーの立派な大正三色だ。
3匹の釣果で大満足の納竿
場が荒れたので釣れないかと思ったが、この後2匹もヒット。60cm前後のマゴイだ。釣り納めは大満足の納竿となった。