寒波による極寒に加えて、強い冬型の気圧配置により季節風が強く吹きつけるタフなコンディションの中、シーズンを迎えている寒グロを狙って、12月24日に釣り仲間3人で大分県佐伯市米水津(よのうづ)へ釣行。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・田野貴幸)
沖黒島でフカセ釣り
小浦港から出港する渡船・若戎丸の午前4時便で沖黒島の「ビロー下」へ上礁した。この釣り場は南向きに面しており、背後は断崖絶壁のため、季節風を避けられて口太(クチブト)グロや尾長(オナガ)グロが狙える好釣り場だ。
使用するまきエサはオキアミ生3角、グレパワーV9、グレの道を各1袋混ぜ合わせたものとし、つけエサはオキアミ生を使用した。潮はゆっくりと当ててきながら右方向に動いており、この潮の動きなどを考慮して別図の仕掛けを組み、7時から釣り開始。
釣友に口太グロ47cmヒット
タナを3ヒロから探ってみるが、つけエサが取られないため、少しずつ狙うタナを深くしていき、サオ1本強のところで初めてつけエサが取られた。30cmほどタナを浅くしてアタリを待っていると、左側で釣っていた後藤さんのサオが大きくしなっている。
磯ギワへ突っ込もうとする魚をサオさばきでいなしながら、少しずつ間合いを詰めて何度となく抵抗をみせる魚も観念し、後藤さんのタモへ収まった。体高がある良型口太で、メジャーを当てると47cmだった。朝マヅメの上げ潮で的確な魚へのアプローチによる見事な釣果である。
順調に口太グロ追加
一方の私は、1投ごとに潮のなじみ方がコロコロと変わる状況に四苦八苦しながらも、潮なじみの良いタイミングに仕掛けを流し込めた時に、サオ1本ほどのタナに仕掛けがなじんだところでウキがきれいに海中へ消し込まれた。そのアタリにアワセを入れ、サオに乗せるとそこそこの重量感とシャープな引きが伝わってきた。
サオの弾力を利用し、ゆっくりと魚の頭をこちら側に向けながら少しずつラインを巻き取り、磯ギワに逃げ込もうとする魚とのやり取りの末、43cmの口太を取り込むことに成功。こちらも寒グロらしいきれいな魚体であった。その後、潮止まりの8時ごろまでに、3人とも散発的にアタリをとらえ、35cm前後の口太をぽつぽつと取り込んでいった。
強烈な突っ込みで43cm尾長登場
下げ潮に変わってから、左方向へゆっくりと潮が流れるようになった。つけエサを取られるタナが少し浅くなり、3ヒロほどのタナで先打ちしたまきエサに同調するように仕掛けを流し込んでいく。
逆光でウキが見えにくい中、仕掛けがなじんでから少し時間を置いて、ミチイトが潮に引っ張られるものとは違う動きを感じたため、サオ先で聞いてみると引ったくるようなアタリがあり、強烈な引きが襲ってきた。ラインの強度を信じてサオを締め込んで魚の引きに耐える。魚がこちら側に向きを変えたところで、慎重にラインを巻き取りながら魚との距離を詰めていく。
魚影が確認できるまで浮かせるものの、何度も強い突っ込みを受け、ラインを出しては巻き取るを繰り返しながら、ようやく魚を浮かせてタモですくうことができた。その強い引きを見せた魚は43cmの体高ある尾長だった。やはり尾長の引きは力強く格別だ。