コイは日本人にとって身近な淡水魚だ。生命力が強く適応能力も高い。日本全国の河川、池、湖、水路にまで生息している。今回はコイ釣りの基本と魅力についてお伝えしよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 松森渉)
コイ釣りの仕掛け
コイ釣りの仕掛けは多様にある。一般的な吸い込み仕掛けと呼ばれるハリ数の多いもの、1本バリ、2本バリ仕掛け。ヨーロッパ式のヘアリグ仕掛け。どれが良いとは一概には言えない。コイは地域性もあるので、その地域で最も実績のある仕掛けを使うのが一番。
私の場合は基本1本バリ仕掛けだが、サオを2本出すので、1つは基本の1本バリ仕掛けで、もう1つは違う仕掛けを試すようにする。
コイのエサ
コイ釣りの醍醐味の1つがエサ選びだと思う。コイは雑食で何でも食べるので、エサは多種多様だ。地域や季節によっても変わってくる。自分が推測したエサで食わせたときは、喜びもひとしおだと思う。
サツマイモ
最も一般的なエサ。ほとんどのフィールドで安定した釣果が出る。イモは煮込んで作る角イモとイモヨウカンがある。
角イモは水で煮込むだけだが、単純な作り方だけに微妙な煮込み加減で仕上がりが変わる。固くなり過ぎても柔らかくなり過ぎてもダメだ。サツマイモは練りエとの組み合わせで食わせのエサになる。
トウモロコシ
トウモロコシは世界的に人気のエサだ。またエサ自体が小さいので、警戒心が強いコイにうってつけだ。サツマイモ同様に食わせのエサになる。
市販の粉末エサ
粉末状のエサに水を入れて練り込みダンゴにする。寄せエサや食わせエサに組み合わせて使うことが多い。また吸い込み仕掛けのエサともなる。種類は多様にあり、組み合わせて使うことが多い。
微妙な組み合わせで釣れたり釣れなかったりと頭を悩ませるが、季節や地域によって定番と呼ばれるエサは存在する。
ボイリー
イギリス発祥のエサで見た目はアメ玉だ。今では世界中で愛用されている。特徴はエサ持ちの良さ。半日以上水中にあっても溶けないほど。また小魚が口に吸い込める大きさではないので、外道に邪魔されにくい。
手が汚れにくいのもありがたい。種類は多様にあり、大きさもいろいろある。ボイリーの名の由来はゆでる=ボイルだ。
ダンゴエサに食わせエサを忍ばせる
エサは多様にあるが、基本はダンゴエサに食わせエサを忍ばせるやり方だ。ダンゴエサの中に食わせエサを隠すように埋め込むのだ。これは1本バリでも2本バリでも同じ。吸い込み仕掛けでもハリには食わせエサを付けた方が良いと思う。
ボイリーでも要領は同じで、ダンゴにボイリーを忍ばせる。ただ欧米式はダンゴ以外にもボイリー自体を寄せに使うことがある。PVAバックと呼ばれる水に溶ける袋があり、そこにボイリーをいくつか入れてハリにくくり付けるのだ。
コイのノベザオ一本釣り
条件はある程度限定されるが、ノベザオを使ったコイの一本釣りがある。サケ釣りなどに使われる強固なサオを使い、サオ1本、イト1本、ハリ1本で挑む。コイの回遊経路で待ち伏せし、コイの目の前にエサを落としアワセも目視で行う。
そのためヒット率は高い。しかし取り込みに苦労はする。その取り込みが醍醐味でもある。
<週刊つりニュース中部版 松森渉/TSURINEWS編>