夏から秋にかわると、ヤマメの難易度が急に上がります。チェイスの仕方がかわったり、そもそもチェイスしてこなかったり。今回はそんな難易度MAXの秋の良型ヤマメ攻略法を紹介します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター小峠龍英)
秋のヤマメ釣りは難しい?
お盆が明けてもまだ暑い日が続きますが一見かわりない渓流も水中の様相は様がわりします。それまでは勢いよくチェイスを繰り返してきたヤマメもチェイスの仕方がかわったり、そもそもチェイスをしてこなかったり。このお盆明け前後からトラウトの意識は秋の産卵に向かって少しずつかわってきます。個人的には最もヤマメの難易度が高いと感じる時期です。

タックル
ロッドとリールいつもの渓流タックルで問題ないでしょう。ラインは PEラインをおすすめします。高感度のPEラインはヤマメの”前アタリ”を拾うのに適しているからです。ヤマメは警戒心が強い魚ですが、特にこの時期は可能な限り間合いを取ってアプローチするのが好ましいです。魚を視認できない距離で前アタリを感じることができるのは大きなアドバンテージになります。

良型ヤマメの攻略法
お盆明け直後はまだ食性を失っていない個体、特に若い個体はまだルアーを積極的に追うと思います。陸生昆虫を意識したチャートカラーのルアーで葦の際を通すといいでしょう。しかし、せっかくですからサイズを出したいと考えるのが釣り人の性です。
この時期の良型ヤマメは、既に食性を失っていると考えてアプローチします。また、これまで天敵や釣り人から逃れて大型まで成長した個体は狡猾です。これまで流れの速い瀬に着いていた個体が流れの緩いプールの底石や倒木などの障害物、水面まで張り出した枝の影でじっとしています。産卵に向け上流に向かってゆっくり遡上しながら自身の縄張りを強く意識している状態です。

ルアーと攻略法
ルアーはヤマメカラーにチャートカラーが背中に施されたミノーを使います。ヤマメの姿を発見したりチェイスしてきたヤマメを見つけたりしたら、まずどこに戻ったかを確認します。ゆっくりと元の着き場に戻っていたらその着き場をかすめるようにルアーを通しましょう。こちらの存在がバレてなければチェイスを引き出せるでしょう。
なかなか食い付かずチェイスしてこなくなったらルアーをかえて再度通すと反応を引き出せる場合もあるので、チャンスと感じたら粘るのも一つの手です。

9月になると難易度アップ
個人的にはお盆明け直後は比較的結果を出しやすいと感じています。まだ完全に産卵モー ドではないからなのか理由は定かではありませんが、反応を引き出しやすいです。しかし、 お盆が過ぎ、何度かの雨の日を経て9月に入ると難易度は急上昇します。8月末と9月でこうも違うのかと思うほどです。
とある沢で8月の最終週に良型を手にすることができたのに、翌週9月第一週になるとまるで反応がかわり、手も足も出なくなったということがありました。

9月の攻略法
筆者自身、この時期の攻略は未だ探っている途中です。何かの拍子でスイッチが入ったのか急に反応がよくなったかと思えばガン無視されることも少なくありません。個人的に効果があったのはタダ引きに徹することです。派手めのカラーでしつこく何度も同じコースをトレースします。
スプーンでも同じく派手めを選び、同じようにしつこく流します。このやり方は深場が中心になります。浅いポイントに定位している場合もあり、普段は素通りするような小さなポイントに注意を払いながら探っていきましょう。
