【タチウオのちょっと変わった生態】 共食いするほど獰猛なのに繊細?

【タチウオのちょっと変わった生態】 共食いするほど獰猛なのに繊細?

今回は全国の釣り人から大人気のターゲット『タチウオ』の生態について調べてみました。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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その他 サカナ研究所

釣り人はタチウオの大きさに敏感?

タチウオは釣り人によって大きさや太さを特に評価されるサカナです。

地域によって指標は変わりますが、一般的には体長120cm以上のものを「ドラゴン」と呼びます。

しかし地域によっては100cm以上あればOKだったり、反対に指5本分の太さを有していないとダメだったりと、明確ではありません。

そのため、協議会などではこういった背景から、指のサイズをデジタルに○○cmとし、統一した基準で測定できる「ドラゴンスケール」というものが存在しています。

【タチウオのちょっと変わった生態】 共食いするほど獰猛なのに繊細?人気の釣り物(出典:PhotoAC)

しかし、タチウオの中には超巨大なものも存在しており、140cm、指8本を超えるものを「神龍(シェンロン)」と呼んでいるそうです。

釣ったサカナのサイズがここまで細かく決められていることは非常に珍しく、オンリーワンのサカナだと言えます。

性格はどう猛だけど繊細

タチウオは鋭い歯を持つことからも想像できる通り、性格は非常にどう猛です。

好物はイカや小型のサカナですが、気が立っている時は群れの仲間を共食いすることもあります。釣りの場面ではこの共食いが良く起こり、釣り上げている最中にさらに大きなタチウオが食いついてくることもままあります。

一方で、どう猛ではあるものの、繊細な面もあります。水族館などで展示されているタチウオは環境の変化にとても敏感で、カメラのフラッシュなどに驚き、水槽から飛び出してしまうこともあります。

また、群れに新しい個体を入れようものなら、元からいたタチウオたちは全滅してしまうこともあります。非常に気が強くどう猛ではありますが、とてもセンシティブな一面があると思うと可愛くも思えますね。

釣って楽しい食べておいしいサカナ

釣り人からは昔から人気ではありますが、一般には流通があまりしていなかったタチウオ。

最近ではスーパーの鮮魚コーナーでも見かけることがあり、その美味しさを知る人も増えている印象です。刺し身でも、焼きでもなんだも美味しいタチウオはこれからのシーズン最盛期を迎えます。

ぜひ自分の手で釣って、食べてみて下さい。その際には指何本分だったかしっかりチェックしてみて下さいね。

<近藤 俊/サカナ研究所>