2022シーズン終盤戦の【大アユ狙い撃ちトモ釣り徹底解説】

2022シーズン終盤戦の【大アユ狙い撃ちトモ釣り徹底解説】

お盆を過ぎると日が落ちるのが早くなり、朝晩冷えるようになってきたころから、アユ釣りは終盤戦を迎える。8月ごろから25cmオーバーが釣れ、各河川では大アユの季節に突入する。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)

アバター画像 TSURINEWS編集部

アユ釣り 淡水の釣り

大アユを狙え

大アユの醍醐味は、大の大人が30cmにも満たない魚に翻弄され、引きずり込まれるほどの引きの強さといえるだろう。

初期の15cmクラスから比べると、たった10cmほど大きくなっただけだか、アユのパワーは数10倍にもなる。その引きの強さが大アユの魅力だ。

私も大アユの引きの強さに魅了された1人でもある。私はどちらかと言うと、数よりも大アユ、尺アユを釣りたい派なので、9月を過ぎて各地で28cmクラスや尺アユが釣れたと聞くと、大型を狙って岐阜県の白川、付知川、益田川、福井県の九頭竜川に通い詰める。

2022シーズン終盤戦の【大アユ狙い撃ちトモ釣り徹底解説】すでに多くの河川で25cmオーバーが釣れている(提供:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)

この原稿を書いている7月後半現在、長良川中央や九頭竜川では、すでに25cmオーバーが釣れている。この記事が出るころがとても楽しみだ。

昨年の終盤は、長良川で尺アユが釣れて大にぎわいだったので、今年も楽しみだ。

タックル&仕掛け

大アユを釣るには、それなりのタックルが必要だ。初期の繊細な仕掛けとは違い、切れないイトやバレにくいキープ力のあるハリを選ぶ。せっかく大アユを掛けても、切れたりバレたりしたら元も子もない。信頼できる仕掛けを使おう。

2022シーズン終盤戦の【大アユ狙い撃ちトモ釣り徹底解説】タックル図・大河川(作図:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)

まずはタックル選びから。タックルは大きく分けるとサオ、天上イト、水中イト、ハナカン周り、掛けバリと分かれている。順に紹介しよう。

2022シーズン終盤戦の【大アユ狙い撃ちトモ釣り徹底解説】タックル図・中小河川(作図:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)

サオ

それなりのパワーのあるサオが必要で、急瀬クラス以上がオススメ。大河川か中小河川かで変わるが、九頭竜川や長良川のような大河川では流れの押しが強いので、アユのパワーも倍増する。立ち込んだ際、一歩も下がれない状況もあるので、強引なやり取りが必要になる。

2022シーズン終盤戦の【大アユ狙い撃ちトモ釣り徹底解説】パワーのあるサオが必要(提供:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)

私が選ぶとしたら、がまかつパワースペシャル引抜荒瀬9m。このサオは25cm~尺級までも抜けるサオで、激流でも大アユに主導権を渡さず真っ向勝負ができる。

白川や付知川などの中小河川では、緩い流れの場所で取り込めばいいので、パワーより操作性を重視したい。私はがま鮎競技スペシャルV7引抜急瀬9mを選ぶ。

天上イト

初心者やビギナーにはフロロカーボンラインの1.2~1.5号がオススメ。移動式天上イトで3~5m。私はPEラインの0.6号を使っている。PEは感度抜群だが、雨の日にトラブルが起きやすい。

水中イト

急瀬や荒瀬では沈みのいい高比重をオススメする。比重があった方が沈みが良く、オモリが小さくて済み、根掛かり防止になる。絶対に切れない信頼のおける太さの水中イトを使いたい。

私はがまかつのメタルライン、メタストリームの0.2号以上を使っている。高比重で流れが速いポイントでも、確実にオトリを底流れに沈めることができ、根ズレに強い。長良川のような急瀬の大河川で、特に好んで使っている。

2022シーズン終盤戦の【大アユ狙い撃ちトモ釣り徹底解説】仕掛けも大アユに照準を合わせよう(提供:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)

中小河川では無理に抜かずに寄せて取り込むので、がまかつ複合メタルラインメタブリッド中比重0.1号を使う。瀬釣りも泳がせ釣りも、どちらにも対応してくれる。

ハナカン周り

小さいハナカンだと大型オトリから外れてしまうので7号以上は必要だ。逆バリは、大型のオトリはウロコが固く刺さりにくいので、刺しやすく持ちやすい逆バリがいい。野アユが掛かったときに小さな逆バリだと、曲がったり折れたりするので4号以上。私はがまかつ楽勝サカサ5号、尺級が釣れる川では6号を使う。

中ハリスは、1.2号以上で、長さは50~60cmはほしい。付けイトなしで、水中イトと編み込みで直結で結ぶと切られにくい。私はがまかつ中ハリス鮎フロロカーボンライン1.5号を使っている。

掛けバリ

大アユはウロコが固いので、太軸のハリが有効だ。流れの速い荒瀬や急瀬でも太軸のハリだとハリスが適度に垂れてくれ、パンチ力があり固いウロコでもスパッと刺さる、大アユは引きが強いので、バラさないためにキープ力のある掛けバリを選びたい。軽いハリや細軸は、弾かれたり身切れしてバラシの原因になる。

太軸の大バリは重量があり、4本イカリだとどうしても根掛かりしやすい。オトリの負担が大きくなるので、4本イカリより3本イカリの方が1本しっかり刺さってキープ力が増す。また根掛かりも少なく済む。

私の場合、太軸で大型の引きでもバラしにくいがまかつのT1大鮎要8.5~10号や、T1大鮎無双9~10号を3本イカリで使っている。

もうひとつ、大アユにはチラシバリも有効。ハリスが長い分、広範囲に攻められ根掛かりも少なく、1本が深く刺さって確実に取り込める。私はT1要パワーチラシ9号やT1大鮎無双チラシ9~10号を使っている。

今年発売のがまかつメガ要10~12号は、太軸で大きくパンチ力があり刺さりも抜群で、尺アユのパワーで折れたり曲がったりしにくく、キープ力があるので確実に大きなアユでも取り込める。

初心者や作るのが面倒な人には、市販の大アユ用の完全仕掛けもある。

次のページで大アユのポイント選びと釣り方を解説!