虫エサ界のニューフェイス・赤イソメの使用感をキスの投げ釣りで試してみた。イシゴカイと比較したその使い勝手をリポートする。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター牧野博)
テストの結果
実釣テストの結果は、次のようになった。
あまりキスの数が出ていない上、朝マヅメを釣っていないので、多点バリでの数釣りにおける有効なデータにはならないかもしれない。その点はお許しいただきたいが、このデータを見る限り、赤イソメはキスに適した虫エサということができる。
日中のテストAでは、数でわずかだがイシゴカイが上回った。赤イソメはハリに刺した場合、短めに切るのでイシゴカイ程動かない(それでもチロリに比べると動きはいい)ことが一つの原因かもしれない。しかし数字には表れていないが、赤イソメにくるキスの方が一回り型が良かった。また、チャリコは全て赤イソメにきていることから、動きだけでなく匂いでアピールしている可能性もある。キスを含め良型魚がくる可能性は高いといえそうである。
夕マヅメのテストBでは、イシゴカイと赤イソメでのキスの数が逆転した。潮が動き始めたこともあるが、匂いや色が効いているのではないかと思う。特に、終盤で2点掛けできたのは、2つとも赤イソメを付けていたハリをくわえていた。
実釣で気付いた点
また、今回赤イソメを実釣で試して、他にも気が付いたことがあったのでまとめてみた。
エサ自体はアオイソメ同様に動きがいい。したがってやや大きめのハリを使う場合で、一匹づけや房掛けで使うと、かなりアピール度は高いといえる。カレイに好適という情報は説得力があると思う。
ただ、エサ自体がイシゴカイに比べると大きいので、数釣りの小バリ使用だと、動きのよさと食い込みやすさでは、イシゴカイの方が上回ると思う。日中のテストAの結果はそのことを示していると考えられる。逆に、夕マヅメや夜釣りで比較的大きなハリでキスを狙う場合は、その動きのよさと匂いや色が効果を発揮するのではないか。
さらに、同じ価格でも、チロリやマムシに比べ量があるので、お得だ。また、チャリコの嗜好性が結構高かったので、キスやカレイだけでなく、ほかの様々な投げの対象魚にも幅広く使えそうな感触が得られた。
今回の実釣テストで、赤イソメはイシゴカイの代わりに使えそうな虫エサであることがわかった。引き続き、イシゴカイとの比較テストを続けてゆく。その状況をパート2、パート3で報告する予定である。
<牧野博/TSURINEWSライター>
日高川河口