堤防や砂浜からのキスの投げ釣りが盛期に入った。あちこちから活況が寄せられ、釣りの初心者でもキスやハゼが簡単に釣れる時期になった。7月下旬、愛知県の常滑と美浜町を釣り歩いたので釣況をお知らせしよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・JOFI愛知・大田豊明)
投げキスのポイントおさらい
ここでキスの投げ釣りの要点をおさらいを。
(1)ハリは小さい方がいい。キスの口はおちょぼ口、ハリは小さい方が食い込みがよい。キス釣りでは「ハリは小は大を兼ねる」とも言う。
(2)エサはハリの長さだけ。エサは長く垂らさない方が食いがいい。エサが長すぎると、エサだけ取られてしまう。ハリ先は必ず出す。
(3)ゆっくりさびく。多くの人はさびき方が早過ぎる。一度砂浜の上で自身のさびきのスピードを確認してほしい。
(4)キスは音や光に敏感。キスは他の魚に食べられる、いわゆるエサになる魚。だから危険な音や光には非常に敏感。オモリの着水音や人が砂浜を歩く音にも逃げてしまう。仕掛けはできるだけ遠くへ投げて警戒心を解くのがいい。
(5)キスは多産系。キスは6月から10月まで砂浜の渚近くで産卵する。産卵は2日に一度と言われ、1匹のメスが1シーズンに80万個の卵を産むとされ、波打ち際は卵と稚魚であふれている。
(6)釣りを突き詰めればエサと仕掛けに尽きる。いくら高価なサオやリールを使っていても魚には見えない。直接魚と対話するのはエサと仕掛け。この2つに気を付ければ釣り名人に近づける。仕掛けとエサは新しいほど良い。面倒だとエサはそのまま、仕掛けも一度も替えないというのは釣れない原因となる。釣れなくなったら仕掛けを新しいものに替える、これが釣れる最短の方法。
(7)投げ方は安全で真っすぐに飛ぶオーバヘッド投法。サオは頭の真上に構える。このときリールも真上を向く。剣道の面を打つ横領でサオを振る。サオを右肩の上に構える人を見かけるが、右へ飛ぶ原因になり、隣の人とオマツリしやすい。
知多半島の投げキスは9月いっぱいまで釣れ続ける。釣り上達の秘けつは基本に忠実なこと。持ち込んだものは持ち帰り、自然と地元に優しい釣り人になろう。
<週刊つりニュース中部版APC・JOFI愛知・大田豊明/TSURINEWS編>
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