猛暑が続き釣行を控える中、日課となった釣具整理で古い竿を見つけ、懐かしい竿を片手に午後から釣行。散歩を楽しみながら木陰の遊歩道を空堀川へ向かった。久々のテンカラ釣りに心が弾みオイカワ釣りを楽しんだ。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター中山祐司)
空堀川でテンカラ釣り
暑い日中は部屋で釣具の整理と決め片隅の竿袋の中に古いテンカラ竿を見つけると、若き日の釣行が思い出された。手に馴染んだコルクグリップに釣りへの衝動に駆られ、釣行を決定するのに時間はかからなかった。
7月29日、午後から近場のフィールドの一つである空堀川へ出かけた。交通は西武多摩湖線八坂駅を利用した。駅前の府中街道を渡ると 線路沿いの狭山境緑道は多摩湖方面へ続いている。木陰が多く武蔵野の自然が残る道である。
今回は身軽でコンパクトな釣りを心がけて竿一本と小物だけである。スニーカーの足取りも軽く20分ほどで新青梅街道のオーバーパスを過ぎると空堀川に着いた。
当日の釣り場の状況
時計は16時に近い。快晴の川岸は日差しも少し和らいできている。川の両岸は所々草刈りも進み足場も良さそうだ。しかし、水量は少なく30~40cmの深さだろうか。透明度はあるが流れの川幅は、3mほどの小川になる場所もある。しかし至る所でライズを確認できるのが、今日の釣りに期待を持たせてくれた。
上流へと向かい護岸より川への降り口を見つけることにする。このあたりは遊歩道が両岸川沿いにあり所々川へスロープがつくってある。鉄橋の上流で餌釣りの釣師が竿を振っている。小さな落ち込みである。少し上流の右岸の緩やかな流れにポイントを定め右岸のスロープより川岸に降り立った。
タックル
タックルは、小継テンカラ竿3.6m、道糸テンカラライン3.6m、リーダー6Xを90cm、ティペット0.3ナイロン60cm、毛鉤は和式毛鉤を止めドライフライ18番のパラシュートブラックアントを使用した。
混合タックルの後ろめたさはあるが、釣具整理で代用品を見つけた倹約の成果である。
オイカワが登場
水深は40cmほどの竿の振りやすい岸辺で足場を固めまず一投。オイカワを狙う。6m程の川幅の至る所で小さなライズがある.心ははやるが、30年振りのテンカラ釣りはラインコントロールができず水面叩きの連続だ。
ライズが止まないのを幸いに数十回の竿さばきの後、やっと感覚を取り戻した所で一息。仕掛けの状態をチェックしティペットのヨリを取りジェルで浮力をアップした。そして緩やかな流れにラインドラグを調整した時、銀鱗が舞い出た。
小刻みに心地いい魚信は竿を伝いラインをたぐった先に12cm程の雌のオイカワがいた。魚体も夏のオイカワは美しい。雄の婚姻色に無い清楚さがある。と、一人褒め称え静かにリリース。満足である。
上流へ釣りのぼる
時間もあるので、静かに場所移動を始め、上流へと拾い釣りを開始する。手返しのタイミングをはかり釣り上がる。先程よりライズが目立ってきたが、ほとんど小型である。
ミッジフライで挑めば釣果も上がると思われるが小指程のサイズに釣欲はなく、現状のまま型を楽しむことにする。パラシュートの視認性は視力の衰えた自分に強い味方だ。ポツポツと釣り上がり10cm程を4匹。どれも心地よい魚信だ。