淡水魚の中でも最も人気のある魚「アユ」。孵化しから様々な漁法で漁獲されてきましたが、そのいくつかには「光を使う」という共通点があります。
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なぜ光で捕まえる?
しかし一体なぜ、アユにはこれほどに光を使った漁が存在するのでしょうか。
まず、我が国においてアユが古くから人気の高い食材であり、大きい需要があったために、効率的に漁獲するための様々な漁法が開発されてきた、ということがあるでしょう。
加えて成長したアユは石にへばりついた苔を食べるため、他のアユのように釣りや罠で漁獲することが難しく、また川の中には大きな網も入れにくいために、必然的に特殊な漁法を生み出す必要がありました。
さらにアユは警戒心がとても強いという特徴があり、光や音ですぐにパニックになる魚です。その習性を逆手に取って、このようなユニークな漁が生み出され、各地に伝えられてきたのではないかと思われます。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>