ビッグファイトにチャレンジできると人気のトンジギ。手軽に出来るのですが、とんでもない奴もヒットします。そんな釣行をレポートします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター田中耕二)
スレ状態で異常な重さ
では、こっちも浮かそうとリフトに出たのだが、びくともしません。異常に重くなっています。嫌な事が思い出される。トンボ狙いのダブルフックです。フォールにバイトしたので、リアフックにフッキングしている可能性が高いのですが、ファイト中にフロントがエラや背ビレに掛かると、スレ状態になって引き抵抗が何倍にもなるのです。頑張ってリフトしてもキハダの頭が上を向かないので、浮かすことが非常に困難になります。さっきまではそんな手応えではなかったんだが……。
このサイズのキハダを相手にフックを背負わせた状態でファイトするのは、つらい。朝、トンボだからとダブルフックにした自分を罵りつつ渾身のファイト。それでも全く主導権を取ることができずに振り回されます。
50mラインの攻防では、底に向かうキハダに対してスプールを鷲掴みにして止めます。キハダは下に向けないので横に走るが、こちらも船上を走って応戦。船を何周もしてその度に同船者が避けてくれたり、時には支えてくれたり……。船長も操船でサポートしてくれる。キハダは、チームファイトだ。
51kgキハダ浮上
姿が見えてからの攻防が地獄で……。リアフックが閂に決まり、フロントがあろうことか背ビレにフッキングしています。まったく横にならず、全力でリフトしても平然と泳ぐキハダ。加えて、回る円がでかいので、船の下に入る度に上半身を乗り出してロッドを海中に突っ込んで耐えます。ロッドが船底に擦れて塗料で赤く染まったが、それでもラインが擦れることは防げました。
もうダメだと思ったが、船長のモリが決まって勝負あり。先のキハダが上がるまでに40~50分掛かり、そこから30~40分掛かってしまったが、ダブルヒットをダブルキャッチ!ロッドを上げて協力してくださった同船者の皆さん、ありがとうございました。
当日の釣果と今後の展望
その後ですか?筋力、体力の限界でノンビリ過ごしておりました。すっかり満足していましたが、何もすることがないので時にはジグを落としたり。そんな私に当然のようにヒットは無く…(笑)コトンが2本上がってストップフィッシング、船中4ヒット4キャッチでした。
私のキハダは51kg。振り返れば、11月5日にキハダ52kgで始まった今シーズン、トンボはコトン1本に終わりましたが、有終の美は「これ以上嬉しいことはない」でした。GWまでは行けるかな、その後は本気のキハダ狙いです。
<田中耕二/TSURINEWSライター>