日差しが強い夏以外でも外で釣りをする私達釣り人は日焼けに切っても切れない関係ですよね。今回は『侍Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック』でもおなじみ、現役ドクターであられる近藤先生に日焼けの対策を解説してもらいました。
日本人の肌タイプ
日本人の肌の焼け方は大きく3つのタイプに分かれます。
約4分の1は、「すぐ赤くなる」タイプ。
約半数は「赤くなってから黒くなる」タイプ。
そして残りが「すぐ黒くなる」タイプです。
自分がどのタイプか知ったうえで、正しい日焼け対策・ケアを行う必要があります。
タイプ別対策
色が白く、日を浴びると赤くほてりやすい人はSPF50。
皮膚がもともと赤くなりにくかったり、すでに日焼けの下地ができ、さらに積極的に日焼けしたい人はSPF20~40を用いるといいでしょう。
女性など、とにかく日焼けをしたくない、シミを作りたくない人はPA+++など、PAが高いものを使いましょう。
日焼け止めは、外出前、洗顔後基礎化粧水のあと、ていねいに肌に塗り、下地を作ることが肝心です。
さらに、確実なケアのためには、船上でも数時間おきに繰り返し塗ることです。
そんなとき便利なのは、UVケアスプレー。汚れた手で塗らなくても、スプレー式なので安心。化粧の上からも塗れるから女性にはより役立ちます。
日焼けのアフターケア
今稿で特にお話ししたいのは、日焼けのアフターケアです。
釣り初心者や女性、子どもと一緒に行く場合、ベテランは自分のことだけでなく、しっかり見て、ケアしてあげてください。
無防備に直射日光を浴び続けたり、UVケアを行っていないと、皮膚が赤くほてって腫れあがり、痛みを伴います。
ときには水疱形成にまでなります。これは火傷(やけど)の症状です。
このような場合、脱水・高体温を伴い、身体は熱中症に近い状態になりますから、全身のケアが重要です。
【冷やす】
まずはエアコンで部屋を涼しくしたうえで患部をしっかり冷やし、スポーツ飲料で水分や塩分を内側からも十分補いましょう。
赤くなった部分を保冷剤やビニール袋に入れた氷をタオルに包んで冷やしたり、冷たいシャワーをやさしくあてたりしてください。
とにかく一にも二にも火傷は冷やすことが第一です。お風呂は禁忌です。
【保湿】
肌の赤みや痛みがひいてきたら、たっぷり、頻回に化粧水(ジェルは熱がこもるのでよくありません)をつけて保湿しましょう。
スプレータイプのものも便利です。とにかく満遍なく、傷んだ肌に化粧水を浸透させ、クールダウンさせます。
なお、水疱ができている場合は応急的に火傷用の軟膏やジェルをガーゼに塗って患部を被い、当日、遅くても翌日に皮膚科を受診するように。
【シミ予防】
日焼けした2~3日後にはメラニン色素が大量に増え、肌が黒くなってきます。
このころからは、肌の熱感もなくなるので、ジェルや乳液で、患部からの水分の蒸発を積極的に抑え、皮膚の早期剥離(いわゆる皮がめくれること)や、まだら日焼け、シミ形成を予防します。
くれぐれも皮をひっぱったり、風呂で強く擦ったりせず、十分保湿して自然に皮が剥がれるのを待つことが、あとのトラブルを防ぐコツです。
【栄養補給】
また栄養も大切。レモンや柑橘のビタミンC、大豆、ゴマ、ナッツ類のビタミンE、肉、魚のたんぱく質、緑黄色野菜のベータカロチンはダメージを受けた肌の回復に効果的です。