昭和の時代から、多くの釣り人達が渡船利用で釣行してきた神戸の沖防波堤は、管轄する行政の権限により立入禁止であることが、明確な形で告知された。渡船店側はこれを受けとめ、令和4年1月から休業に入ったが、一方で渡船再開を目指して行政との新たな協議を行っている。今回の出来事について、知り得た情報などを交えて綴ってみたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)
今後の協議の行方
行政側が立入禁止箇所を具体的に明示して公表して以降も、私は神戸の沖防波堤に釣行し、TSURINEWSへの投稿を続けてきたのは、立入禁止が執行される時は、渡船店が休業する時だと、自己責任で単純に考えていたというのが正直なところである。おそらく、TV、雑誌、ネットなども同じように考えていたのではないだろうか。
しかし現在、行政側の権限により立入禁止は正当に執行され、渡船店は新たなスタートラインに立って行政との協議に入っている。大阪北港・南港エリアでは、平成21年に行政・有識者・釣り業界関係者による検討会を重ねた結果、沖防波堤への渡船が認められたという事例がある。
神戸の沖防波堤が立入禁止になった理由の一端は釣り人側にもあったと思われるが、渡船店は私達が想像している以上に、釣り人の事を考え、釣り人の思いも背負って行政との協議に臨んでくれている。私達釣り人は現実を受けとめて、渡船が再開されることをひたすら願いつつ、当事者同士の今後の協議を静観するのみであろう。
<伴野慶幸/TSURINEWSライター>