シャローエリアの沖合で回遊する魚を攻略するのに欠かせないフロートリグだが、仕掛け絡みの頻発は悩ましい問題。今回はこの問題の妥協的最適解を、これまでの失敗を踏まえ紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター福岡崇史)
失敗例1:ソリッドリングで繋ぐ
最初に目を付けたのがジギングで用いられるソリッドリングである。ショアジギングをしていた際、ジグ本体とフックをつなぐ際に、ソリッドリングのフック側にラインを結んでおき、ジグ本体をスプリットリングで繋ぐ動作にヒントを得たのだ。
PEからのリーダー、フロートの結束糸、ジグヘッドのリーダーの3本をソリッドリングに3点結んで実釣してみた。問題なくアジを釣ることはできたが、キャスト時に重いフロートがソリッドリングを軸に回転することがあり、結果的に糸ヨレと絡みがキャストを重ねるごとに増えてしまった。ラインの太さをかえた実験でも同様であり、結果的に失敗作となった。
失敗例2:回転ビーズを軸に付ける
ヒントは釣り番組でやっていたカワハギ釣りであった。カワハギ釣りではフックの消耗と本数も多いため、回転ビーズを軸にフックの交換を行う仕掛けがあることを知った。ミチイトに枝から針の姿を見て即釣具店に向かい回転ビーズを購入して作成してみた。
仕掛けの形状としては、PEのリーダーと結ぶ部分にスイベルを結び、ミキイトの真ん中に回転ビーズを通して枝糸にスナップを結びフロートを結束し、ジグヘッド側にもスイベルを結んでジグヘッドのリーダーを結ぶ。
狙いとして回転ビーズでフロートと幹糸の絡みを抑制し、2つのスイベルでイトヨレ自体も少なくすることだ。また、発砲スチロールの仕掛け巻きに数個セットしておくことで現場においてすぐにセットできることも考えた。
実戦で投入してみると、理想的な使い方をすることができるのだが潮の速い場所やウェイトバランスがかわると直ぐに絡んでしまう。またフルキャストするとより絡みやすくなってしまうという欠点が露呈してしまった。
そこで淡路島の岩屋にあるルアーショップ・プロセスの店長に相談してみた。店長は現役漁師でもあり、釣り情報以外に仕掛けなどのことでもよくアドバイスをいただいている。驚いたことに、回転ビーズの特性はオモリで垂直に落とす場合では糸絡みに効果があるが、フロートでキャストする場合はあまり効果がないということだ。
私なりにこの意見を参考に分析すると通常軽い枝針が付いている部分に重いフロートが付いていることは想定されておらず、本来の使い方でないので効果が薄くなっていると理解した。
失敗例3:三又サルカン
続いて考えたのが三又サルカンで結束することだ。ソリッドリングのように一か所で結束をすることなく、回転ビーズのように分けて結束できてかつ糸ヨレも解消しやすいと考えた。しかし、実際に使ってみたところサルカンの全ての軸が回転することによりキャスト時に仕掛け全体が回転してしまった。とんでもなく絡んでしまい3つの例の中で最も失敗した例となってしまった。