メッキの回遊をチェックしにライトゲームに出かけた筆者。本命からの反応はなくヒットしたのは45cmチヌ。ライトタックルでのスリリングなキャッチ劇をお届け。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター森英雄)
河口部横のサーフへ移動
ここで河川内は諦めて河口部横のサーフを探ってみることにした。過去にはサーフでメッキやチビシーバスを数釣ったこともある。
明石川河口部から横に伸びるサーフは200m足らずの小さなサーフだ。ルアーを投げながら往復しても大して時間はかからない。1投して反応がなければ5mほど移動しながら、6cmのペンシルベイトをドッグウォークさせて探っていく。
「メッキよ、こい!」「チビシーバスでもいいぞ!!」
力を入れてルアーをフルキャストして引いてくるが、ここでも魚の反応は得られない。そうこうしているうちにサーフの反対側の端まで来てしまった。ちょっと一息ついてから今来たサーフを折り返す。
ペンシルベイトをフルキャスト。ロッドティップを軽く揺らす程度の力でドッグウォークさせる。反応がないので5m移動。
待望のアタリ到来
「何でもええからこい!」
もう半分やけくそでルアーを投げる。右へ左へと頭を振りながら波打ち際近くまでルアーがきた。また移動やな。そう思って移動する方向へよそ見をした瞬間、バシンッ!という大きな音とともにロッドを持つ手に衝撃が伝わってきた。
びっくりしてルアーの方を振り向くと水しぶきが上がり、大きな波紋ができている。魚はいきなりガンガンと大きく頭を振りだした。重量感といい、頭の振り方の大きさといい、メッキやチビシーバスではないことは確かだ。
良型チヌと緊張のやりとり
今度は魚が沖に向かって走り出す。ライトタックルなので無理は禁物。魚が走る時はロッドを寝かせ気味にしてラインを出し、走りが止まったところでロッドを立てて魚を寄せる。少しずつ弱らせるように慎重にやり取りをし、波打ち際まで寄せてきた魚が偏光グラス越しに見えた。
「チヌだ」。まずまずの大きさのようだ。
波打ち際まで来ていたチヌがまた沖へと走ろうとする。リーダーがチヌの背中に擦れるのが見える。「こ、怖い……」。
見えなければ何とも思わないのだろうが、なまじやり取りが見えると、チヌの硬い背びれに当たってリーダーが切れないかと冷や冷やものだ。リーダーとの角度を付けようとロッドを立てたままで耐えているとチヌはこちらを向いた。その場で苦しそうに何度もヒラを打つ。
もうかなり弱っているはずだ。次の寄せ波を待って砂浜へずり上げよう。
が、ずり上げる時がさらに怖い。チヌの重さプラス砂浜との摩擦の負荷がラインにかかる。
魚が暴れませんように……!
ラインが持ちますように……!!