秋は釣りデビューに最適な季節です。天候も落ち着き、また海の魚の活性も高く、いろいろな釣り物が狙えます。ルアーフィッシングに挑戦しようというならば、アジを狙う「アジング」がおすすめです。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
アジングの釣り方
アジングの釣法は、「ジグ単」といって、ジグヘッド単体にソフトルアー(ワーム)をつける釣り方が98%です。
ただ巻き
初心者には、リグ(仕掛け)を投げて、あとはゆっくり巻くだけの釣り方「ただ巻き」をおすすめします。「飛ばないな」と思うかもしれませんが、アジングタックルで飛ぶのは、本当に5~15mくらいです。その中でも釣ることができるので、気にすることはありません。
ただ巻きの釣りで大事なのは、リトリーブスピード(巻く速度)と、何よりレンジ(水深)です。アジは群れで一定のレンジ(水深)に留まるので、水面から沈めて5カウント、10カウント、15カウントくらいを目安に、レンジをかえて群れを見つけましょう。巻き速度はゆっくりの等速巻きが基本です。
レンジキープ
ちょっとした高等テクですが、「レンジキープ釣法」もいずれは必ず習得してください。釣れる数が激増します。レンジキープとは、ただ巻きなどとは違って、投入したリグをレンジ(水深)から「動かさないこと」を主体とした釣りです。
細かい話になりますが、今の陸っぱりのアジの群れは、ほとんどがプランクトンパターンといって、水中のプランクトンを食べています。現代アジングでは、ワームをプランクトンの塊に見せかけて、魚に口を使わせるのが、実はリトリーブよりも優先したい釣り方です。
レンジキープについては、まず「レンジ」を入れること。投げて着水、5カウント、10カウント、15カウントと大体その3つのレンジを釣ります。カウントダウンしたらイトふけを出さないようにしながら、ゆーっくりとサオを上方にさびくように動かします。そうすると振り子の要領でリグがじーっと任意のレンジを漂いながら、こちらに戻ってきます。これを同じレンジで何度も繰り返します。アタらなければ別のレンジに入れ直します。
ちょんちょん、とサオ先でシェイクを入れることで、アジが食ってこともあります。
常夜灯下を狙おう
秋は全面的にアジングのチャンスがあるといっていいでしょう。アジングは主に夕方~夜にかけての釣りですが、うまくサビキ師の横に入らせてもらえれば、日中にも釣ることができます。また日中でも目に見えて魚が入っている場合は、アジングでも釣れます。その他の時期と異なって、圧倒的にアジの活性が高く、また群れの密度も濃いことで、この秋という季節にはアジングデビューに最高のアドバンテージがあります。
最初の1尾を釣るためには、夜、常夜灯下を狙うことです。アジは夜、光が当たる場所に群れやすいという性質があります。ただ定番の場所すぎて先行者に取られがちなのがつらいところです。
そこでもうひとつ、場所を絞り込むならば、「ここには絶対にアジが通る」というポイントを押さえましょう。たとえば、漁港の「ミオ筋」といって、漁船が出入りする場所です。そのような場所は、アジが内海に入ってくるならば、必然的に回遊のルートとなります。その他、漁港のコーナー(角)なども、アジが溜まりやすい傾向にあります。
<井上海生/TSURINEWSライター>