和食では欠かすことのできない「お出汁」について調べてみました。意外と知らない「とる」と「ひく」の言葉の意味の違いも紹介します。
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合わせ出汁は二つある
合わせ出汁は、カツオ節と昆布から取った出汁のことです。
旨味の相乗効果を期待できるカツオ節のイノシン酸と昆布のグルタミン酸の組み合わせで、いろいろな料理に使えます。
かつお節と昆布を使った合わせだしにはさらに「一番出汁」と「二番出汁」があります。
一番出汁
昆布を水から煮て沸騰直前に取り出し、カツオ節を加えてカツオ節が鍋の底に沈むまで待ったものを濾します。
透明度の高い出汁なのでお吸い物や薄味に仕上げたい料理に用いられます。
二番出汁
一番出汁を取った後のカツオ節と昆布を使い、新しいカツオ節を加えてさらに出汁を取ったものです。
煮物やみそ汁などによく用いられます。
手間をかけてさらに美味しく
日本の料理では欠かすことのできない「出汁」。同じカツオ節でも産地などによって出来上がる味も全く異なります。
少し手間はかかりますが、出汁にこだわって料理をするのも楽しいのではないでしょうか。
<近藤 俊/サカナ研究所>