ジグヘッド
『スイミングテンヤ/エコギア』には孫バリを付ける部分はあるが、
「マゴチはしっかり食ってきますから、親バリだけでも大丈夫です。」
と榎戸さんは用いない。タモ入れの際に絡んで、タイムロスすることを嫌がる。
「もちろん、フッキング確率は上がるので、確実に掛けたい人は使ったほうがいいでしょう。好みの問題ですね。」アワセに自信がない人やビギナーは使用したほうがいいだろう。
また、アピール力を上げるアイテム『ブレードスピン/エコギア』にロングタイプが追加。水に対する抵抗が少ないため、速潮のときなど使い勝手がいい。
キラキラと光り、波動で食い気を誘うので、活性が高い状況で特に力を発揮してくれる。
釣り方
航程40分ほどで水深8mほどのポイントへ。できるだけ遠投して広く探ることが釣果アップのコツ。しかし、船下に落とすだけでも大丈夫だと言う。「船は流されているので、それだけでもワームは泳いでくれます。」キャストに慣れない人でも戦うことはできそうだ。
この日の潮は濁り気味。
「こうなるとマゴチはワームに気がつきにくくなります。その状況を考えて、有効な種類を選ぶことが大切です」。
さらにアタリは少なく、あってもショートバイトが多発して食い込みが悪い。
「かなり低活性で速い動きには反応しないかもしれませんね。ショートバイトが多いなら、少しワームを小さくしてみようかな。孫バリを付けたほうがいいかも…」と、いろいろ試していく。
釣れている人がいれば、どんなタイプを使っているか教えてもらうことも大切だ。
榎戸さんは、ワーム変更時はジグヘッドごと交換する。
「こちらのほうが手間いらずです。それにワームを付けたり取ったり繰り返しているとすぐに傷んでしまいますから。マゴチが積極的にエサを追っていない状況では、あまり誘い上げないことが重要です。竿を45~60cm引いたらフォールさせましょう。
リフト(竿を引く)速度も大切です。遅すぎると自分ではリフトさせているつもりでも、海底を引きずっているだけ、ということになりかねません。」
と、言いながら良型を仕留める。船に近くなると、それまでと同じように竿を立てれば角度が付いてしまい、自然に高い誘いになる。そのときは、竿を寝かせて横に引こう。
アタリか根ズレか分からない場合があるだろう。ワームをチェックしてキズ(裂け)があれば魚だ。ワームの選択は正しい。何事もなければ根だろう。ワームはこまめにチェックすることが大切だ。
中盤は「ただ巻きダメ、スローもダメ。でも、リアクションバイトを狙ったら食ってきました」と、立て続けにヒット。
しかし、30分もしないうちにコンタクトはなくなる。
「せっかくパターンを見つけ出したのに、もう変わってしまいましたね」。
こまめな誘い方変化への試行錯誤が楽しい、と榎戸さんは笑う。