釣ったサクラマスをさばくと、様々なベイトを捕食していることに驚きます。今回はサクラマスの食性、ベイトの違いから釣り自体が影響を受けるのかを考えてみたいと思います。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)
サクラマスの食性
過去に釣り上げたサクラマスの胃の内容物を観察すると、中に入っていたベイトはマイワシ、カタクチイワシ、サバ、アジ、メロウド、キュウリエソ、ツノナシオキアミ、ヨコエビなどがありました。胃に全くベイトが入ってない空の状態のサクラマスも多くいます。
自然の中で生きている多くの魚がそうでしょうが、自分の周りに沢山いて、食べ易い、栄養価の高いベイトを食べるのでしょう。渓流のヤマメが水生昆虫を選択して食べている場合でも、それはその虫が食べやすくて、簡単にカロリーを摂取できるから選択するのであって、決して好き嫌いで選り好みしているわけではないと思います。
ベイトとバイトの関係
胃の内容物は結果として判明すること、後から気がつくことなのですが、釣りをしていて、いつもと違うサクラマスの反応が、実は捕食しているベイトの種類の影響だとしたら、納得する部分が多い気がします。
例えば、バイトの瞬間のアタリ方がソフトというか?弱くてスピード感がない時の胃の内容物はオキアミやヨコエビだったとか、同じようなサクラマスの反応でエリアが違うと、胃の中にはキュウリエソがギッシリと入っていることもありました。
こういった経験から、サクラマスは捕食するベイトの種類に応じた捕食行動を取っていると考えられます。イワシ、サバなどを捕食する時のスピード感とオキアミなどの虫系を捕食するとき、キュウリエソを捕食するときのバイトパターンはそれぞれ、やはり違うような気がします。
実際に観察したわけではないのですが、このことは間違いない事実だと思います。
ベイト種類によるアタリの違い
実際の釣りでは、ベイトの違いでどんな影響が出るのか?
サクラマスのジグへの反応が、スピード感があってアタリの出方も強く、ガンッと金属的な感触なのはイワシ、サバなどの場合が多いです。メロウドがベイトの場合はジグに絡みつくようなアタリのことが多いです。カンッグルグルグルと言った感じです。
厄介なのが、オキアミ、ヨコエビなどの虫系のバイトです。アタり方は軟らかく、ソフトで小さいです。コンッとか、カカンッといった感じのアタり方で、バイト数は多い割になかなかハリ掛かりしないことが多いし、よくバレます。
このように捕食しているベイトの違いでサクラマスのジグへの反応が違います。事前情報でベイトが何なのかわかる場合は、対策を考えておくといいかもしれません。
ベイト別アシストセッティング例
私の対策は、虫系ならアシストフックのハリサイズを小さく、アシストラインを短く設定します。バイトがあった時のフックセットの時間を短くして、小バリで吸い込みやすくするためです。
メロウドがベイトなら、アシストラインを少し長めに設定、ハリはファインワイヤーの軽いハリを使います。
イワシサバなどのベイトにはアシストラインを太めでコシのあるもの、ハリは大きめでハリ自体が重い物を使っています。
こういった感じで私はアシストフックのセッティングを調整していますが、上手くセッティングができるとバラシがなくなったり、フッキング率の向上など体感できますので、アタるけど掛からない、よくバレるなどの対策としてみるといいかもしれません。