アジはメバルと比べるとスレにくい上、群れがいればすぐ食う。いるかいないかの判断がキモなのだ。今回はアジが海にいるかいないか、どのように見極めるかについて考えてみよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
「いればアタる」を前提に
アジは適水温内であれば、リグを放り込んでやるとほとんど確実に反応する。多少ヘッドウェイトやワームの選択が間違っていても、アタリは必ず出る。
まず重要なのは「適水温」で、アジは15℃~24℃内でショアに接岸する。これを1℃でも下回ったり上回ったり、また同じ潮回りでもガクンと気温差が出て、おそらく海水温差もあるような週があると、さっぱり食わなくなる。
入る場所としては常夜灯下、回遊するために必然的にそこを通らざるを得ないミオ筋や、潮がクッションしてプランクトンパターンを形成する漁港のコーナーなどが打ちやすい。その中で、適水温内でいれば、群れの密度にもよるが必ず一回はアタリが出るので、あとはそのアタリを乗せに持ち込めるか、という話になる。
三方向に三つのレンジを探る
では、基本として、どのようにそこにいるであろうアジをサーチするか、だ。
キモは、ヘッドだ。潮がカッ飛んでいる外海に投げる以外では、汎用性の高い0.8g程度のジグヘッドを使う。これはどんなレンジにも「止め」も「沈め」もできる、便利なウェイトである。このヘッドウェイトにクリア系のカラーのワームをセットして、投げていく。
そして投げる方向は、三方向だ。また、レンジも三つまでとする。これで見切る。具体的には、正面、左と右に投げる。そしてそのそれぞれを、大体5のレンジ(表層)、10のレンジ(中層)、15のレンジ(中低層~ボトム上)程度で見切る。合計9投で場を替える。
ドン深となっているミオ筋などは20のレンジまで探っていいが、シビアな時期で時合いにしか食いが期待できないときは、効率を上げるためにワームのボリュームを大きくして、やはり15カウントまでとした方がいい。
ワームは2inch程度で、「面」でよく見えるものを使用する。人間と違って魚は左右に加え上下の立体的な接近・捕食というものを意識しているので、5カウントくらいの誤差で、「面」のどこかの部分のワームが見えれば、多少活性が高いとまずアタックしてくる。
潮を理解してポイントを探す
別の記事に詳述しているが、アジングでは「潮」の理解がマストだ。アジのメインベイトのプランクトンは潮に乗って漂っていき、必ずアジもそれを追いかける。つまり釣り人は潮が動いている先を打っていかなければならないのだ。
「潮が噛む」場所、潮のヨレ、払い出しの潮、潮上(しおがみ)→潮下(しおじも)を探して、それぞれの場所で上述のような3方向3つのレンジ、9投で見切ろう。そして、アタったところで、粘るのだ。