簡単なリールメンテナンスは自分でも出来るのですが、「オイル」と「グリス」の使い分けって出来ていますか?この二つを使い分ける事で性能を最大限に引き出す事が出来ます。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター川上克利)
メンテナンスするメリット
自分でリールをメンテナンスすることのメリットとして、リールの寿命を伸ばせるという点があります。釣りの後に毎回こまめな注油をすることでリールを長く使うことができ、結果的に修理代や買い替えなどでの出費を抑えることが出来ます。
その上メーカーなどにオーバーホールやメンテナンスを依頼するよりも安く済みます。メーカーにオーバーホールを依頼した際に「思ってたより高くついた」なんてのはよくある話です。自分でリールのメンテナンスが出来るとリールの仕組みをある程度理解することも出来ます。
簡単なものなら、リールが故障した際に必要なパーツを自分で取り寄せ、自分で修理するなんてことも出来る様になります。メーカーに修理を依頼するのに比べて、修理費用が驚くほど安くなるのでオススメです。
オイルを使う部分
リールに注油する際にオイルを使う部分について解説していきます。オイルはグリスに比べて低粘度の油です。そして「低粘度」という言葉ですが、文字通り「粘度の低い」という意味になります。
粘りが少ないということはサラサラしているということで、基本的にオイルを使う部分というのは「軽く回った方が良い」部分です。例えばスピニングリールのラインローラー部やベイトリールのスプール軸周辺、ハンドルノブのベアリングなどの部位が挙げられます。
グリスを使う部分
グリスを使う部分ですが、オイルに比べて負荷がかかる場所やノイズが気になる場所にグリスを使用します。よって、基本的にはリールのギア周りはグリスを使用します。
粘度の低いオイルではなくグリスを使うことで、ギア同士が噛み合う際の「ギアノイズ」を減らしてくれます。その他にもギア周辺には大きな負荷が掛かりますので、オイルに比べて耐久性のあるグリスが適しているという点もあります。
好みによって使い分ける
ここからは少し応用的な話になりますが、好みや使用環境ごとのオイルとグリスを使い分けについてお話ししたいと思います。
筆者の場合、リールを過酷な環境で使う際や海水がかかるようなことが多い場合はベアリング類を含めてリールの全ての部分にグリスを注油しています。これは低粘度のオイルに比べてグリスの方が飛びにくいという理由があります。
1週間ほどの釣行で一度も注油することなく釣りをしたことがありますが、釣行前に注油したグリスは飛ぶこと無く効果を発揮してくれました。
しかし、グリスの高い耐久性は魅力的なのですが使用感はどうしてもオイルとの使い分けをしたリールの方が上です。使い心地を取るか、ある程度の使い心地を犠牲にして耐久性を求めるか自分の釣行スタイルにあった方を選びましょう。
しっかりと自分の釣行スタイルに合わせた使い分けをすることでリールの寿命を伸ばすことが出来ます。
ここで注意すべき点があるのですが、逆に全ての部分にオイルを使用するのはやめた方が良いです。パーツの磨耗が激しくなり、リールの使い心地が急速に落ちてしまいます。
自分で注油することは非常に簡単ですが、注油というのは意外と奥が深い分野なのです。自分の釣行スタイルに合わせた注油をしてリールを長持ちさせましょう。
<川上克利/TSURINEWSライター>
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