【2021九州】ミャク釣りで渓魚に挑戦 ポイント・仕掛け扱い・取り込み

【2021九州】ミャク釣りで渓魚に挑戦 ポイント・仕掛け扱い・取り込み

いよいよ渓流釣りが解禁する。ということで、ここでは入門者に役立つ渓流釣りの基本を解説する。ぜひ参考に、ミャク釣りで渓魚を狙おう。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)

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淡水の釣り 渓流釣り

解禁初期のポイント

解禁直後は、水温も10度以下と低い場合が多く、流れの緩い淵・深瀬・堰堤下の深いプールが中心となる。まだサビており、痩せた個体も多いことから、B~3Bまでの大きめのガン玉でハリとオモリの間隔を広く取り、底波へとじっくり流したい。エサはイクラやブドウ虫で数釣りが楽しめそうだ。ただし、これは上流域で釣る場合の話。

ここ九州は、本州と比べ1か月も季節が早く進み、雪代もない温暖な地域だ。初期は本流~里川~開けた渓流域が狙いめで、解禁直後から、瀬に良型のヤマメが定位しており、スリリングなやり取りが楽しめるだろう。

【2021九州】ミャク釣りで渓魚に挑戦 ポイント・仕掛け扱い・取り込みぜひ狙ってほしい堰堤下のプール(提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)

桜の咲く3月下旬からは、本格的に多くのヤマメの活性が上がってくる。当然、引き込みも強くなり、極端な細仕掛けは注意しなければならない。瀬を中心に組み立てスリリングなやり取りを楽しみたい。同時に尺ヤマメも動きだす。大淵の流れ込み、淵上の瀬が狙いめだ。

渓流釣りは一般的に、上流へ釣り歩きながらテンポある釣りをする。同じ流れの筋を2~3回流し、アタリがなければ次のポイントへと進む。

初心者が陥りやすいのが、同じポイントで長時間粘ってしまうこと。もちろん、アタリが続いたりする場合は粘ることもあるだろう。しかし、渓流釣りの場合、8割方は、初回のひと流しで何らかのアタリがでる。残りの2割に賭けて、気難しい魚を狙いに粘るのか、それとも新規ポイントで食い気のある魚を釣るかという話になる。釣果を上げるならば、絶対に後者だ。

釣りながら、次はどんなポイントが広がっているのか釣り歩くのも渓流釣りの楽しみのひとつ。

サオの持ち方

仕掛けがブレると水中のつけエも踊り、ヤマメ・アマゴが警戒する。ブレを起こさないサオの持ち方は、5m前後の短竿だと、グリップを握り、サオ尻(元栓)を手首付近に固定させた片手持ちとなる。

【2021九州】ミャク釣りで渓魚に挑戦 ポイント・仕掛け扱い・取り込み片手持ち(作図:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)

6mの長さになってくると重量と操作性を考慮し、両手持ちとする。両手持ちは、片手持ちの要領でグリップを握り、もう片手は、サオ尻から20~30cm上を軽く添える。以前は、脇を締める方が良いといわれていたが、少し脇を空けた方が、流れに立ち込む場合、体の振動を吸収し、仕掛けのブレも防いでくれる。

慎重にアプローチ

渓流釣りの基本は、手前の流れの筋から、ひとつひとつ流れの筋を2~3回仕掛けを流す。アタリがなければ、次の流れの筋に仕掛けを投入していく。最後は対岸側の奥の流れを攻略していく。

【2021九州】ミャク釣りで渓魚に挑戦 ポイント・仕掛け扱い・取り込み魚に悟られぬように(提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)

渓流魚を釣るためのアプローチで注意すべき点は、まず不用意に川に近づかないこと。また、太陽を背に、水面に人影やサオの影を映さないこと。なぜなら、ヤマメ・アマゴは、大変警戒心が強く学習能力の高い魚であるから、一度悟られると、一日中エサを食べることもちゅうちょする。よって、古くから、釣り人は「石化け、木化け」といわれるほど、アプローチには細心の注意を払って釣りを行っていた。

また、渓流釣りのマナーだが、先行者が釣りをしている場合は、追い抜いたり、すぐ上流へ入り込まないこと。解禁日のお祭りは致し方ないにしても、一般渓流であれば、1km程度の距離は空けて入渓してほしい。

流れの観察

まずは仕掛けを振り込む前に、渓流の流れをよく観察してみよう。流れの筋が、石(水面に出た石、沈み石)という障害物に当たり、分かれたり、合わさったりしているはず。この流れ同士が合わさる場所にヤマメ・アマゴがよく定位している。落ち込みの白泡が消えかかる、俗にいう「白泡の切れ目」も流速が安定し見逃せないポイント。

【2021九州】ミャク釣りで渓魚に挑戦 ポイント・仕掛け扱い・取り込み魚の定位(作図:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)

このように魚の定位ポイントをあらかじめ読み取り、そのやや上流へ仕掛けをエサ→オモリの順に静かに投入し流していく。仕掛けが着水寸前に少しサオの振り込みを止めるとソフトに着水する。狙いのポイントの20cm範囲内へ的確に投入できるようにコントロールしたい。

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