大阪湾に春の訪れを告げる魚・メバルのシーズンが始まった。1月中旬、シーズン序盤から好調のメバルを狙って、明石を訪れた。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部)
長いサビキ仕掛けとサオ
大阪湾のメバル釣りで使用するサビキ仕掛けは、長くてハリ数も多い。これは、基本的に巻いてタナを探る釣りではなく、サオを固定して仕掛けの長さでタナを探る釣りであるため。巻かずに広いタナを探るには、長くてハリ数の多い仕掛けにはアドバンテージがある。
とはいえ、いいことばかりではないのもこの長いサビキ仕掛けだ。まず仕掛けより長いサオでないと、仕掛けを回収する際に難儀する。そして、ハリ数が多い分オマツリのリスクが高い。また、サオのガイドにハリが掛かってしまうことも。特に先端付近のガイドに絡まってしまうとほどくのにひと苦労してしまう。
このような長いサビキ仕掛けを使うので、その長所を生かしつつ、短所をカバーできるサオが必要となるのだが、和田さんの意見を取り入れて開発された海人瀬戸内メバル480Tは、これらの要件をうまく満たしたサオに仕上がっている。
まず、長い仕掛けを快適に扱える4.8mという長さ。今回、和田さんは全長3.8mの8本バリ仕掛けを使用していたが、海人瀬戸内メバル480Tは穂先の曲がり込みも合わせてちょうど30号のオモリが手元にくる設定。調子も7:3の先調子で、操作性をよくしている。
長いからこそ軽さも重要
また、インナーガイド(中通し)にすることで、ハリがガイドに絡まるトラブルを解消している。これにより、多少雑に扱っても、ポイント移動の際に風にあおられても、風の強い日の釣行でも、ストレスなく釣りをすることができる。仕掛けの扱いに慣れていない初心者にもお勧めだ。
そして、4.8mという長ザオにもかかわらず自重170gという軽さが、一日サオを手持ちで釣る釣りを快適にしてくれる。
淡路島沿いに南へポイント移動
朝マヅメを江崎沖で釣った船は、潮が速くなったのを機にポイント移動。今度は淡路島の西浦側を南下し、風車の少し南側のポイントに入った。ここは水深20mくらいで、フラットな底の所々に根が点在するポイント。船長のアナウンスに従って根に仕掛けを沿わせるように流していく。
朝一のポイントでポツポツ釣れたので、このポイントでは多点掛けを狙っていくという和田さん。海人瀬戸内メバル480の白く塗られた穂先がプルプルと揺れてメバルのアタリが出ても、サオはそのまま。船長のアナウンスで根掛かりを避ける動作だけをして、追い食いを狙う。
ハリ掛かりしたメバルが暴れた際におなかの中のエサを吐き、それがまきエサとなって周辺のメバルが追い食いするというのを、多点掛けを狙う際にはイメージしたい。
最初のアタリからしばらくして、再び穂先が震える。「今2匹目が付きました」。またしばらくして、「今、また付きましたね」と和田さん。結局、船長が仕掛け回収の合図を出すまでじっくり狙い、ぎりぎりで取り込んだのはこの日一番の4連だった。