地域差はあるが、冬になると夜に良型アオリイカがよく釣れるようになる。そこで今回はナイトエギングでの釣果アップ術を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター佐藤慧)
夜のエギングの魅力
夜はまずは何よりもイカを釣りやすい時間帯であることが一番の魅力だろう。釣りやすい理由は、ある程度成長して外敵に襲われにくくなったサイズの個体が、エサを取るために暗い時間帯に活発に外洋を回遊し始めるからだ。
活性が高い時間帯を狙うのは、どのような釣り物においても釣果への近道となる。
夜にエギングをする難しさも
とはいえ、「暗い」状況は人間にとってはデメリットにもなり得る。デイゲームとは違い、目で見てイカのアタリを捉えることができないため、ある程度釣り方への慣れが必要となる。また、当然日が落ちるとともに気温も下がってくる。防寒対策をしておかなければ、集中して釣りをすることも難しいだろう。
ナイトエギング攻略のコツ6選
冬のナイトエギングについて、ポイント選択から釣り方、アクション、エギ選択など、具体的な攻略法を解説していこう。
風裏を探す
日本列島は、冬季は北西から、夏季は南東からの風が吹きやすい。いわゆる季節風といわれるものである。地域差はあるが、ナイトエギングで釣りやすい時期は冬季であることが多い上に、1週間を通して風が強い日が続く……という状況も頻繁に起こるので、風裏になるポイントを把握しておくことが必要となる。
この時期に風と正面から戦うと、釣りをしづらいだけでなく、体力もかなり消耗することになるので注意が必要だ。
潮通しの良い場所を選ぶ
なぜ潮が流れやすいポイントなのか?結論は、ナイトゲームは「回遊待ち」のエギングをした方が釣果を上げやすいからである。
デイゲームと違い、目に見える変化が分かりにくい上に、基本、イカは潮の流れに乗って回遊してくるとされているため、流れがある方がフレッシュかつ数多くのイカを狙いやすくなる。
潮が強い層を常に探す
潮が流れている層を探す理由としては、前述の通り、回遊待ちをしている際により強く流れている層付近でのヒット数が多いからである。個人的な体感の話になってしまうが、まず間違いないだろう。
層の探し方としては、エギを着水させてから、必ず「カウントを取る」ことと「シャクりの重み」を感じることである。具体的に例えると、10秒カウントを取って沈める→シャクる→通常のエギの重さしか感じなければ、次は20秒カウントを取って沈める、といった具合だ。
シャクった時に「通常時のエギの重さ以上のシャクりの重み」を感じたなら、そこから誘いを開始する。慣れてくると沈めている時のラインの放出スピードで判断できるようになる。潮が強く流れている層にエギが入った場合、かなり分かりやすく放出のスピードが速くなるので試していただきたい。
潮がわりの時間帯に集中
潮が変化するタイミングとは、止まっていた潮が動き出す瞬間、ずっと流れていた潮が緩んだ瞬間、右方向に流れていた潮が左方向にかわった瞬間などの状態だ。また、このような変化は干潮や満潮前後に起こりやすい。
この時間帯に集中して釣りをするための一例を紹介したい。私の場合、上記のような変化が見られた場合、今まで実績の高かったエギを投入し、集中し直すことをルーティーンとしている。高実績もしくは好きなエギでも良い。そうすることで、「これなら釣れる」という気持ちを作った状態で釣りができるので、より集中することができている。
シャクリのアクション
エギングの最大の特徴はシャクリのアクションだろう。その中で、ワンピッチジャークだけでなく、大きいアクションを入れることも重要だ。大きいアクションとは、大きくロッドを煽る2段シャクリのようなことを指す。
大きいアクションを入れる理由として、フルキャストした先の海底付近でガンガン潮が流れている…なんてこともあり、そこで普通にシャクっても、エギはしっかり動いていないことが予想される。しっかりとエギを動かしてアピールを入れるためと、大きく動かすことで糸フケを多く作れるので、一瞬、フリーでエギがフォールする「乗せ」の間を作ることができる。その乗せの間に抱いてくる個体もかなりいるので意識していただきたい。
ナイトエギングのエギ選択
夜に有効なエギ選びについては、エギの下地カラーはシルエットがしっかり出る赤テープのエギや、夜光エギ、実績のあるクリア系など暗い海の中で存在感をアピールできるカラーを選ぶのが一般的。
ボディカラーも赤、黒のシルエットが出るものや、月光の明るいときはピンクなど、暗い中で視認性のいいエギを中心にローテーションしたい。また、音が鳴るラトル入りのエギも有効とされている。