メバリングは楽しい。ライトゲームのターゲットとして、これほど面白いものはない。やり込む要素・ゲーム性に富み、またサイズを追い求める冒険心もくすぐられる。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
1. 釣り方に再現性がある
メバリングの楽しみは何か?まず言えるのは、「再現性」があることだと思う。
メバルは、デイはボトムで、ナイトは表層で、というパターンが顕著で、これに当てはめるととにかく簡単に釣れる。同じワーム、同じジグヘッド、同じ通し方。場に応じて再現性ある釣れ方をすると、面白い。
そして、その再現性ある釣れ方が、ある時ふと止まる。潮の上げ下げで、または魚の気分で、あるいはパターンを見切られて。そこから、どうやって次の1匹を捻り出すか、という工夫をして実際に釣れたときに、喜びはまた大きい。勝利感がある。
2. 数釣りが楽しめる
釣りは数を釣るのが楽しい。そういう派の人は、きっとメバリングにのめり込む。メバルはある程度の群れで行動し、場所に居付いているので、1匹釣れると何匹も釣れることが多い。
そしてそのポイントで反応が薄くなっても、また別のポイントに入ると別の群れが釣れてくる。夜通しメバリングをやれば、50という数もありえるだろう。
ただ数釣りする場合には、小型はもちろんリリースする他、尺足らずもリリースしたい。次シーズンに確実に大きくなって戻ってくる。筆者としても、持ち帰るなら大体10匹までと決めている。
3. やり込む要素が多い
同じライトゲームのターゲットとして代表的なアジと比べると、メバルは比較的簡単に釣れてしまう。ただ初冬から春のターゲットなので、この時期を外すと、釣れなくなる。反応のいい時期にたくさん釣りたい。
シーズンを通してやり込む要素が多いことも、メバリングの楽しさの一つだろう。たとえば定番のキワで出すのではなく、あえてオープンウォーターの地形変化を読んで、前に投げてメバルを釣ってくる。これも楽しい。それから、シーズン終盤のスレてきた個体を、ジグ単の徹底的な「止め」でしとめる。
はたまた、プラッギング。フローティングミノーイング、またはマイクロメタル。こういったルアーを使って、あえてワームよりハードモードのメバルを獲ったときの喜び。そして状況次第では、プラッギングが優先度の高い釣り方となるのも、また面白い。
4. 大型メバルの引きは格別
メバルは大きくなると、油断しているとサオを持っていかれそうなすごい引きをする。初速はチヌかと思うほどで、そして根に潜るためにガンガンと頭を振りながら引き込む動きも独特だ。
小型でも、テトラ帯や岩礁帯などメバルの「ホーム」では、相手有利の条件で、ドラグをほぼフルロックで勝負にいくときの駆け引きは強烈な感覚だ。ハラハラする。
また湾奥エリアでは、チヌ、シーバスといった大型ゲストも期待できる。繊細なライトタックルでこれらの魚をランディングまで持ち込めると、「よし」と思わず声が出る。
5. 食味も抜群
食べておいしいメバル。煮付けに、刺し身に、すばらしい。ちなみにメバルの刺し身は、あまり寿司屋でも供されるものではない。大型を釣って、その白身のコリコリとした味わいを楽しめるのは、釣り人の特権かもしれない。
私の好みは「煮付け」だ。しょうがを効かせると、香り高くおいしい。その日の釣行の余韻に浸りながら味わう。