日本は四方を海に囲まれた島国であり、季節や場所によってスーパーに並ぶ魚介類も様々。今回は、11月に旬を迎える東日本の海の幸を紹介します。
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11月の北海道の旬『カレイ』
冬の寒さが増すにつれ、カレイの身には脂がのります。身が引き締まり、まさに食べごろ。
カレイと言えば、煮つけのイメージが強いかもしれませんが、種類によっては高級魚のヒラメと同じくらい美味と評されることも。上品でしっとりとした白身だけではなく、「エンガワ」もオススメです。エンガワは身に比べて脂がたっぷりとのり、上品な甘みがあるのが特徴。
食感も良いため、旬のエンガワを食べれば病みつきになること間違いなしです。
東北の旬『アワビ』
岩手県が誇る水産資源の一つにアワビがあります。他県産のアワビの多くは夏に旬を迎えますが、岩手県に生息するエゾアワビの旬は11月と12月ですので、まさに食べごろ。11月に漁が解禁になり、天然のアワビが多く市場に出回る時期です。
水温が低く、流れの強い海流に鍛えられて身がしまっているのが、三陸沖のアワビの特徴です。新鮮なアワビを使った「踊り焼き」はまさに絶品。
アワビから溢れる海鮮の香りと、凝縮された旨み、醤油やバターの焦げる香りは今しか楽しむことが出来ませんよ。
北陸の旬『ブリ』
冬といえばやはり「寒ブリ」。中でも富山県で漁獲されるブリは、脂のノリが最高です。北陸地方では定置網での漁が盛んであり、捕獲されるブリもストレスが少なく身の鮮度が抜群です。
寒ブリは身に脂がノリノリ。濃厚な旨味としっかりとした食べ応えをしていることから「ブリしゃぶ」にするのがオススメです。表面の余分な脂や臭みが抜けて、旨味をダイレクトに感じられるようになるでしょう。
ミディアム・レアの状態で、たくさんの薬味とともにポン酢にサッとくぐらせて食べると、飽きずに食べられるかも?
関東の旬『アンコウ』
冬の味覚を代表する魚介類と言えば、アンコウもその最たる例です。
特に茨城県はアンコウの国内随一の名産地。全身のほとんどを食べることが出来、骨とあご、眼球以外は余すところなく食べることができます。
冬の寒さが増すこれからの時期、「アンコウ鍋」を食べれば体も芯からポカポカ、栄養も豊富なアンコウを食べて英気を養うのもいいでしょう。
しかし、あん肝の食べすぎには注意してください。過剰摂取は「痛風」の原因になってしまいますので…。
<近藤 俊/TSURINEWS・サカナ研究所>