季節は梅雨真っただ中。そんな中、私がハマっているのがワームで狙うグレ。世間では『グレング』とでも言うのだろうか。今回はタックルや釣り方などを紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・伊藤太盛)
ワームでグレを狙う「グレング」
ワームでグレを狙う「グレング」を楽しもうと、6月20日に和歌山県の那智勝浦の地磯まで行ってきた。この日は新月の潮回りで大潮1日目、下げ9分の午後8時からスタートした。
フロートリグを使用
Fシステムのリグで、リーダーの余りの部分に沈まないタイプの15gのフロートを結ぶ。ジグヘッドは0.3gで、ワームはドリームアップのデカマッカム2.8inch。
このエリアでこれまでに釣れたグレの胃の内容物を見ると、海藻類がほとんどなのでワームを海藻に模して使用するが、ワームはドリームアップ製品のようなハンドポワード製法で作られる超ソフトマテリアルのものがいい。カラーも緑や茶色といったそれっぽいものを選ぶ。私はこれを海藻パターンと呼んでいる。
狙うレンジはボトム
このセッティングであれば、50mの遠投も可能。潮位に合わせる必要はあるが、シャローエリアならリーダーを任意の長さにすることで、表層からボトムまで探ることが可能だ。また、狙うレンジは表層や中層よりも基本的には海藻が生えているボトム付近で、シモリや地形変化があればそこを重点的に狙う。
リトリーブの速さはデッドスローで、流れに乗せてリグを漂わせるだけで、ラインスラッグを回収するくらいの気持ちでリールを巻く。
40cm良型グレをゲット
開始から2時間は全くアタリがなかったが、10時ごろから少しずつ反応が出始めた。11時ごろに約40m先のカケアガリをスローに丁寧に探っていると、モゾモゾとしたアタリ。重みが乗ったところでアワセを入れた途端に、ドラグが一気に出されるファーストラン。何もできずにリーダーから切られてしまった。
気を取り直し再開。少したったところで同様に探っていると、明確なアタリがあった。アワセを入れると、またまた強烈なファーストランでラインが勢いよく出されるが、スプールを押さえて応戦。根が特に荒く水深も浅い場所なので、ロッドのパワーに任せて強引に寄せて無事にネットイン。魚体を確認すると大本命のグレでサイズも文句なしだった。
ゲストに尺メバル
この1匹で十分に満足できたのだが、もう少しだけと思い少し狙う場所を変えた。フルキャストし、50m先のカケアガリを狙う。数投目、着水直後にガツンとアタリ。アワセも決まり強引に寄せようとするが、先ほどのグレとは引きが違いなかなか寄らない。途中何回も寄せては根に張りつかれを繰り返し、結局10分ぐらいの我慢比べの末に寄せた魚は、良型メバルだった。
ここで時計の針もテッペンを過ぎていたので納竿とした。最終的に釣れたのはグレとメバルが1匹ずつだったが、どちらも良型であったことと、コロナの自粛明けで気持ちよくグレングができたことが何よりうれしかった。
「グレング」をやってみよう!
まだまだこのグレングは認知されていない釣りで、手探りの部分も多いがメバリングの延長のようなものなので、グレが釣れるポイントで一度試してみてはどうだろうか。引きも強烈なので、1匹釣れるとハマること間違いなし!
<週刊つりニュース中部版 APC・伊藤太盛/TSURINEWS編>
那智勝浦の地磯