旬のイサギ(イサキ)を狙って和歌山・印南の優勝丸に6月3日釣行した。一般的な攻略法が通用しない状況もしばしばだったが、そのポイントを熟知した船長のアドバイスが当たり、クーラー満タンの釣果を得ることができた。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・有吉紀朗)
優勝丸で麦わらイサギを狙う
印南(いなみ)は紀伊半島の中部で、東京の三宅島より緯度にすれば南に位置する(これって凄い。先日まで気が付かなかった)。そんな港だから魚影は濃い。特にイサギは有名で、初心者でもクーラー満タンになる(コツは船長の忠告を聞くこと)。
特にこの時期のイサギは麦わらイサギと呼ばれ、これを聞くとなんとなく、初夏の穏やかな海とクリクリッとした可愛い目を想像してしまう。
朝4時前に港に到着。6人のお客さんを乗せ、優勝丸は4時半に出港した。ポイントまで20分弱。海はベタなぎで南からの微風が心地いい。サオ受けをセットして仕掛けをセットする間にアンカーが入る。
当日のイサギ釣りタックル
私の仕掛けは、サオがバイオインパクトヒラメS270。リールはPEライン2.5号を巻いた1000番の電動リール。天秤に鉄仮面と呼ばれるまきエサカゴを付け、クッションゴムは2mm40cm。仕掛けは配ってくれたハリス3号3本バリのスキン仕掛け。手釣りの人もサオリール以外は同じ。
開始早々本命トリプル
船が安定すると、「タナは底から6m」と船長から指示。アミエビを鉄仮面にふんわり詰め込み、まず底を取る。リールのカウンターで41mなので、37mあたりまで巻き上げていると早くもキュンキュンとアタリ。38mくらいでアタリがあったので、とりあえず37mまでゆっくり誘うと追い食いした。
まだ少し暗さが残る海中には3つの影が見える。トリプルだ。一気に抜き上げる。
幸先いいスタートで、爆釣モードに入り25~30cmのイサギが釣れる。前日にネットで梅雨時のイサギ釣りの基本を見てイメージしていたとおりの釣りができる。
参考にした「梅雨の釣りといったらやっぱりイサキでしょう!旬の梅雨イサキを釣ろう♪」という過去記事で、イサギの群れはピラミッド状で上にいくほど良型がいるとのこととあった。なので30mまで誘うと、丸々太ったゴマサバが釣れた。まぁ、こんなこともあるだろう。
型狙いのポイントへ移動
朝一番ほどの高活性ではないものの、イサギは釣れ続く。しかし「イサギは潮の子」とはよく言ったったもので、潮が止まるとパタッと食いが止まる。このタイミングで船は型狙いのポイントに移動となった。
ここで不思議に思ったのが、アンカーを入れるカカリ釣りなのになぜか船のエンジン切らないのかということ。バッテリーの充電?と思って船長に聞くと、半分飼い付けのようになっている魚は、船のエンジン音で活性が上がるらしい。
一般論通用せず苦戦
次のポイントは、船長から「指示ダナ以外では釣れないし。仕掛けも動かさないこと」との指示。タナは底から2ヒロ。1ヒロは150cmだったから、底から3mが指示ダナと思い、サオをサオ受けに置いて待つものの、釣れない。
周りでは手釣りの人も含めて先ほどのポイントより良型イサギが釣れている。40cm近いものも釣れている。すかさず船長がリールカウンターを見てタナがずれていると教えてくれる。1ヒロは180cmらしい。底から3.6m上げてコマセを振ると、これもまた動かしたらダメだそう。
そのままサオ受けに置くが、船の揺れで上下するサオ先も、食いが悪くなる原因らしい。常識は通用しない。