5月23日、大阪の緊急事態宣言の解除を受け、久々に落とし込みでチヌ(クロダイ)を狙って岸和田一文字へ釣行した。狙いのチヌは不発に終わったが、良型のカンダイ(コブダイ)を仕留めることができ、久々の釣りを満喫したのでその模様をリポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・伴野慶幸)
51cmのコブダイがヒット
常連達とサビキ組だけが元気な状態の中、辛抱の釣りが続く。満潮を過ぎ下げ潮一方の時間帯に入り、条件は徐々に悪くなっていく。当たりエサが何なのかを早くつかまないと、丸ボウズに終わってしまう。
そうした中、8時ごろに違和感のあるイトふけの反応があった。聞きアワセを入れたが反応はなく、仕掛けを上げてみると、エサが取られていた。硬い石灰質のパイプ虫が取られていたということは、エサ取りの仕業ではないと判断。再度パイプ虫をハリに付け直して、続けていく。
すると8時半ごろにイトふけがスッと引き込まれ、サオ先にコツンという感触が伝わってきた。確信を持って鋭くアワせるとヒット。強い引きにサオは大きく曲がった。壁面のワカメや着生物に魚とイトが掛からないように、魚を遠くに引き離すイメージでやりとりを続ける。
魚は底へ潜ろうと抵抗し、海面になかなか浮かせられない。かなりの大物と期待感を込めたが、ようやく海面に姿を見せたのは本命のチヌではなくカンダイ(コブダイ)だ。なるほど引きが強いはずだ。慎重にやりとりして無事タモ入れに成功。コブはなくサイズも51cm、本命のチヌではなかったが、ずんぐりした重量感のある魚体に内心ニンマリ。タナは4ヒロと深め。エサはパイプ虫だった。周りの釣り人からも、「大きいですね。丸丸としてますね」と声をかけられた。
貴重なアタリを2度逃しタイムアウト
タナもエサも分かったので、さあこれからという気持ちでこの後も釣り続けた。しかし、食い上げのアタリ、止めアタリと2度もチャンスがありながらヒットさせられずタイムアウト。結局、カンダイ1匹の釣果で納竿した。周りではジュニア達も食傷気味の小サバの猛ラッシュが続いていたが、フカセ釣りの人がチヌを釣り、周りから羨望の眼差しを浴びていた。
波止を後にした11時の迎えの便の船内でも、全員がマスクを着用しており、自己防衛に努めようとする意識の高さがうかがえた。
今後の展望
6月から7月にかけては、チヌの活性が上向いてくるほか、波止際を探り歩くタコ釣りが本格化する。7月に入ると豆アジが釣れ始め、それをバイトにする青物も姿を見せるのが例年のパターンだが、回遊魚はここ2年近く、例年にないパターンが勃発しており、釣果情報をまめにチェックしておきたい。
今後、蒸し暑くなる時期を迎え、時の経過とともに世間の警戒心は薄れていくかもしれないが、釣りをするのは自分自身。周りに流されず、新型コロナウイルス対策を続け、釣りを続けられる環境を自分達の手で守ろう。
<伴野慶幸/TSURINEWS・WEBライター>