一年を通じて安定釣果で楽しませてくれるアジ。初心者が入門しやすく、ベテランにも人気は抜群だ。各地でさまざまな釣り方があるが、今回は相模湾のビシアジに注目。そのタックルから釣り方のコツまでを徹底ガイドする。
(アイキャッチ画像提供:洋征丸)
最近の釣果
神奈川・小坪の洋征丸では4月6日、39cmを頭に12~49尾。
ほか2.5kgのメダイ、イシナギ、ヒラメ、カイワリ、アマダイなど魅力的な土産が交じった。
相模湾ビシアジ釣りのタックル
相模湾ビシアジ釣りで使用されるビシアジ釣りのタックルを解説。
ロッド
ビシアジ釣りに使用する竿は1.5~2.1mでオモリ負荷60~150号の軽量かつ柔軟なロッドがポピュラー。1.8m程度で専用調子の通称ビシ竿も定番だ。
メインに用いられる130号(一部ではさらに重たい150号)のビシをぶら下げた時に中間部から曲がり、船の揺れをほどよく吸収する柔軟性と、タナでコマセをピンポイントにまくことができるものが適切。
リール&ミチイト
狙う水深は100m以上になることが多いので、中型電動リールが一般的。ミチイトはPEライン3~4号を200~300m巻く。
相模湾ビシアジ釣りの仕掛け
天ビン
腕長30~40cmが基本。まいたコマセと仕掛けを同調させやすくするために20~30cmと短めを使用してもいい。
ビシ
前述の通り号数は130号が標準だが、ビシの大きさは海域ごとに規制があり、宿によってミンチのひき方が違う。ビシの網目とコマセのこまかさで出方が変わってしまうので、慣れないうちや初めての船宿ではビシを借りたり、船宿で購入することを勧める。
また、竿の硬さや潮の速さでもコマセの出方は変化する。目の大きさの異なるビシを用意して使い分けることで、釣果を伸ばすことも。
クッションゴム
天ビンの先から仕掛けの間に介す。バラシ防止や天ビンへの絡み防止の効果がある。柔軟性のあるソフトタイプを、仕掛けとのバランスを考慮して1.2~1.5mm径で20~30cmの長さのものを取り付けるのが好適。
ハリス
仕掛けの全長は2m前後。太さは2号を基本とし、食い渋り時には1.7号の細めを使用する。枝スは20~30cmセットする。巻き付いたり絡んだりするようなら、15cm前後の短めにするのもいい。深場を狙うためターゲットが中~大アジになる上に、ゲストが掛かることを配慮して3号までを勧める船宿もある。活性が高い場合は太めでも問題ない。
ハリ
2~3本がスタンダード。ムツ10~11号を使用する。ハリ色は金を基本に、サバが多い時は銀、濁り潮は緑、澄み潮なら赤系など使い分けても面白い。大型がヒットするようならサイズを11~12号の大きめを使うとバラシの軽減になる。
エサ
付けエはイカを食紅で染めた通称・赤短(あかたん)が一般的。春先の濁り潮や水深100m以上の深場では、海中で光ると言われる青イソメが有効。前者はチョン掛けに、後者はチョン掛けまたは通し刺しにしてタラシは3cmほどにする。