東京湾の小物釣りのなかで「人気ターゲットのツートップ」と言っても過言ではないアジとシロギス。3月7日(土)東京湾原木中山の林遊船で、その魅惑の二兎を追うリレー船に乗船。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・奥野忠弘)
林遊船で仕立リレー船
私はアジとシロギスの釣趣と最高の食味にすっかりハマッてしまっている。エサ釣りの師匠・上杉正人さんが「東京湾原木中山の林遊船で、両魚種を同時に狙うリレー船を仕立ました」と聞き参加した。
6時すぎ、船宿に到着すると、林克樹船長と前嶋青凪船長に近況を聞くと「アジはいい日100尾を超えますよ。シロギスは今期初の出船で、手探りになるかもしれませんが、なんとか釣ってもらいたいです」の返答。目の前にアジの刺し身やフライ、キスの天ぷらがチラつく。
集まったメンバーは、加藤さん、川上さん、松井さん、田村さん、御園生さん・夏波ちゃん親子、窪田さん・昊くん親子や小田切さんなど知り合いばかりで、朝から釣り談義に花が咲く。
アジ釣りからスタート
定刻の7時半、中島忍船長の舵取りで江戸川を下り、ナギの海を川崎沖へ。北風と雨で朝の気温は6度とかなり寒い日になったが、快適なクルージングで8時20分にポイント着。
「水深15mです、ビシにイワシミンチを軽く詰めて、ハリには青イソメを付けてください。底付近に反応がありますので、底まで落として数回に分けてコマセを振り出し、下から2mにビシをセット。少し待って、アタらなかったら同じ操作を繰り返してみてください」というアナウンスで実釣スタート。
仕掛けを投入、アナウンス通りに攻める。すぐに本命らしいアタリがあって、一投目から幅広で奇麗なアジをキャッチ。
最近、私は硬めのタチウオ竿を使っているが、これまでの軟らかい竿よりもアタリが分かりやすく、竿の張りのおかげで掛かりどころがいいのか、この釣りの課題であるバラシを軽減することができたので参考にしてほしい。
アジは忙しいほど釣れ続いた
隣の夏波ちゃんも、仲乗りの清水さんに手取り足取りのレクチャーを受けながら、良型のダブルを連発して大はしゃぎ。
船中でも全員が忙しいほどに釣れ続ける。良型狙いの上杉さんはエサを長めに付けてトリプルを連発。
ルアー釣りが好きな昊くんは、ジグヘッドに小型ワームを付けたバチコンに初挑戦していたが、丁寧な誘いで良型を連釣し「動画を参考に見よう見まねでやってみましたが、自分で作った仕掛けで釣れて嬉しいです」と大喜びしている。
魚の活性は高く、私はダブルやトリプルを繰り返し、そのまま空振りなし。二時間半で62尾の大釣りになった。平均30尾前後と、みんなが十分なアジをキープした。
シロギスポイントへ移動
11時からはシロギスに転戦。中ノ瀬のポイントに向かうが、予報を超える北東の強風と上げ潮でシケ模様に。それでも懸命な操船でポイントに到着、水深25mでスタート。
キャストして着底。竿先でシュシュと誘って止めた瞬間、ブルブルッと明確なアタリ。すこし送ってアワせるとキュンキュンキュンと小気味いい引き込みが訪れて、幸先よく20cmの良型をキャッチ。同級を3連釣するが、その後は潮が速くなり、ぱったりとアタリはだせなくなる。
この釣りのエキスパートである上杉さんは大きな誘いの後、しっかり止めて、コンスタントに良型を連発。また、昊くんも上杉さんに負けず劣らず、丁寧な誘いで本命を連釣していく。
「キスが苦手だ」と言っていた御園生さんも、一生懸命釣り続けて良型を9尾手にし「夏波はコマセ釣りが、私はキスが苦手でしたが、きょうは2人とも克服できて、本当に来てよかったです!」と、素敵な笑顔。
終盤は難しい状況になったが、田村さんはダブルを披露。松井さんも本命をキャッチして、満面の笑みを浮かべていた。