様々な釣りのジャンルで必須とも言えるのが水汲みバケツだ。海や池などから水を汲んで置いておき、手や足場を洗ったり、魚を入れて置いたりと、同じバケツを使ってもその用途は盛りだくさん。そんな、水汲みバケツにも様々な便利な機能が装備されている。今回は、水汲みバケツを選ぶ際に筆者が気になる機能を紹介したい。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
水汲みバケツの基本装備
水汲みバケツはその名の通り、釣りをしている時に防波堤や磯場、船などの釣り座から、足元の海水などを汲み上げておくために釣り人が用意するアイテムだ。船釣りなどでは船に装備されている場合も多々あるので持参は不要だが、防波堤や磯釣りなどでは必携アイテムとなっている。
しょせんバケツ、されどバケツ。釣り人にとっては実はかなり重要なアイテムだ。
水を汲むと言う事を考えると、まず、形のしっかりとしたバケツに水面までバケツを下ろすロープが付いているだけで、水汲みバケツに必要な機能は事足りる。
バケツ+ロープが最低限の機能である事にはかわりないが、あるとさらに便利なオプションアイテムや機能を紹介していこう。
1.ロープ巻き
水汲みバケツにつなぐロープは、ナイロン製やテトロン、ポリエステルなどいくつかの種類があるが、いずれにしても持ち運ぶ際にコンパクトで、実際に使う時(ロープを伸ばす時)に絡むなどのトラブルがないようにしたい。
市販品でもバケツとロープがセットになったタイプでは、ロープ巻きにロープが巻かれた状態で売られている。このロープ巻きにもちょっと注目をしてみると良い。
大きな仕掛け巻き
いわゆる、仕掛け巻きのようなものだが、あまりに大きいと持ち運びに不便だし、小さいと使用後に巻き取った時、どうしてもロープが溢れてしまう。やや余裕のある大きさのロープ巻きが扱いやすい。
また、ロープ巻きを手で持ちやすい形状になっているものがよく、手で掴むための輪があれば、手が滑ってロープごと海へ・・・なんて事が防止できる。そして、さらに欲しいのは、ロープがバラバラとバラけないようにロープを挟んで止めるストッパーが付いている事。
同クラスの水汲みバケツ購入に迷ったら、この辺りをよく見て判断材料にしてもいいだろう。
使いにくければ別購入
ロープ自体は単品でも売られているので、別購入したものと取りかえる事も簡単なので、セット物でバケツが気に入って購入した後で、ロープが使いにくければ別購入して使う事も考えてみよう。
2.ロープの手滑り防止
前述のようにロープの素材はいろいろあり、それぞれにメリットデメリットがある。素材の詳細はあまり気にする事はないのだが、気にしたいのは扱いやすさだろう。
たとえば、ナイロンロープは表面がツルツルで滑りやすいので、実際に水を汲んで手繰る場合に滑りやすいのが難点。逆にロープが絡んでしまった時に、絡んだ結び目が締まりにくいのでほどきやすいメリットもある。
滑らない綿糸(タコ糸に代表される素材)の場合は、滑りにくいのだが、しなやかで絡みやすく、結び目が締まりやすくほどきにくい点がある。
ロープ上のコブを利用
解決方法はいくつかあると思うが、その代表的なものがロープに付いているコブだろう。ロープにプラスチック製の小さな玉などを付ける事で、ナイロンロープ使用時でも、その玉を掴むようにすれば滑りにくいシステムになっている。
実はその玉が付いていないロープでも、一定の間隔でロープに結び目を入れていくと、結びコブが滑り止めの役目を果たすので、試していただきたい。
3.バケツとロープの接続
バケツとロープの接続に関しては多くの市販品で、カラビナやスナップフックなどの取り外しがしやすいフックを使用している。これは、波止の上などに置いておく時に、フックでロープを外せば、ロープが邪魔になって、仕掛けのハリが引っ掛かったりしないようにできるものだが、水汲みバケツが数個必要な時でも、取り外ししやすいロープが1本あれば、水を汲む時のみ接続すれば事足りるので便利だ。
使用後の放置はNG
さて、このスナップ部分は、金属製やプラスチック製などがあるが、それぞれ使用時には気を付けたい点がある。
まずは金属製のフックだが、釣具として販売されているタイプならたいていは、海水耐性を持たせた、防錆加工がされていると思うが、それでも海水での使用後に放っておくとすぐに固着してしまう。そのため、使用後はしっかりと真水で洗って乾かしておきたい。
またプラスチック製のフックは錆や固着はほとんどないのだが、これも放っておくとプラスチックが劣化して、水を汲んだ時やフックを外そうとした時に、ポキンと折れてしまう事態になる。
筆者も長らく使っていない水汲みバケツを持参して、いざ使おうとした時に、プラスチックが割れてしまい、仕方なしに直接、バケツにロープを結んで使用した経験がある。もちろん、それでも使えるのだが、ほどけてしまったらどうしようと不安になったものだ。