ダイワカワハギオープン(以後、DKO)の2次予選が11月23日(土・祝)、東京湾久比里夫婦橋3軒の船宿を舞台に開催され、私も選手として参戦した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・田中義博)
DKO関東大会2次予選に参戦
DKOの2次予選には、関東の各地区予選を勝ち抜いたメンバーが、決勝の舞台を目指して集結。参加者は当日キャンセルが1人あったため53人。
6時から釣り座の抽選が行われ、私はC船・巳之助丸の左舷8番。左隣には歴代チャンピオンの1人、堀江晴夫さん。同じ左舷のミヨシ3番には、優勝経験がある佐々木健仁さんなど実力者がそろった。
巳之助丸で鴨居沖へ
7時から開会式があり、その後、開国橋のたもとから巳之助丸に乗船。この日の海況は、北風が10m以上。雨が視界を遮るほど強くたたきつけ、細かな仕掛けのコントロールは難しい。
竹岡沖へは進むことができず、乗船から約30分かけて、鴨居沖で8時すぎにスタート。鴨居沖の特徴はところどころに底の起伏があって、根がきつい場所が多い。それでも、砂地は点在するため、魚が付きそうな場所とそうでない場所の見極めが難しい。
私は、オモリの着底感による情報を頼りに、根周りでは縦の釣り、オモリが埋まるような砂地にでは、キャストを交え、誘ってからのゼロテンションをベースとした釣り方という作戦。誘いのスピードや食わせの間は、そのときの魚の活性をみて適合させていく。
早々に2尾ゲットも状況悪化
スタート直後は、砂地の着底感。すぐさま前方へとキャストし、オモリ着底後はカーブフォールでじっくりエサを見せてから、ゼロテンションで竿先を注視。
ただ、強風により竿があおられるため、持ち方を変える。両手でリールをパーミングせず、右手はリール、左手は竿の胴の部分に添えるスタイルで竿先が自分の眼先になるように構える。
これで、強風下でも竿先の動きが捉えやすくなり、最初の流しで2尾上げると、次の流しでも追釣。ただ、これ以降が長かった。
刻々と変わっていく状況にはアンテナを張り続けていたが、序盤で本命を手にした釣り方に固執して、その後2時間半はノーフィッシュ。
周囲ではポツポツと本命を手にするシーンが視界に入り、焦りばかりが増し、釣り方が雑になり、根掛かりで仕掛けのロストも連続して、悪い流れがループする。
高いタナ狙いカワハギ3尾追釣
ここで気持ちを切り替えるために、いったんイメージトレーニング。「冷静になろう」と自分に言い聞かせると、雲が薄いところに入ったのか、光量が増えたように感じたため、「魚が浮いている可能性がある」と判断。自分が得意とする縦の釣りに変えてみる。
着底の感触が金属的になり、根の上に差し掛かったことを加味して、今までやってこなかった高いタナを攻めると、オモリを底から2m切り、そこで仕掛けをリフト。タタキ下げながら底上2mの位置でステイさせてみるとチチッという感触が手に伝わってきた。
「カワハギだ」と瞬時に判断し、そのままの姿勢で待つとカチッというかみアタリ。すかさず小さくアワせると、竿がたたかれた。
2時間半ぶりに本命を手にし、狙い通り浮いている魚がいることを把握したので、次も同じ狙いをすると連発。一気に3尾追加したところで、流し変え。
カワハギ4尾追加し、ツ抜け達成
オモリの着底感は再び根の上。すぐさま2m底を切って、宙の釣りで攻めると再び仕掛けにまとわりつくようなアタリが手元に伝わると、かみアタリ到来。それをロスなく掛け続けたことで、今までの沈黙が嘘のように連発。ここで4尾を手にし、一気にツ抜け。
「自分の時間が必ず来る」と信じ続けることが大会では重要で、状況判断がハマってくれた瞬間だ。しかし、雲が厚くなり辺りが暗くなると、同じ釣りではアタリがなくなる。
風雨は相変わらず強く、周囲の状況が判断できないので、自分の順位も分からず、競技終了までの残り1時間も、自分で決めた釣り方を通し、3尾を追加して、終了のアナウンス。