釣りは、生命の大切さや自然の尊さなどを遊びながら実感できる遊び。そこで、オススメなのが、お手軽解剖とでもいうべき研究。釣った魚を調理して食べながら、骨などを取り除くことで生命を粗末にすること無く、学んでしまおう。
(アイキャッチ撮影:週刊つりニュース関東版 編集部)
『タイのタイ』の概要
マダイの胸鰭のあたりには「タイのタイ」と呼ばれる肩甲骨と烏口骨のつながったものが左右1対ある。形がマダイにそっくりということもあり、江戸時代には「鯛中鯛」などと記載する書物もあり、縁起物としても重宝されている。
実はこの「タイのタイ」マダイだけではなく、さまざまな魚にも同じようについているので、釣りをしてみて食べるときによく観察して骨の近くまでしっかりと食べてコレクションしてみてはどうだろうか?
アジのタイのタイやタチウオのタイのタイなどなど、他の魚にも大抵あるので、それぞれの形を見比べてみて、なぞそんな形になっているのかを推理、想像してみると面白い。
なお、頭から胸鰭部分、頭から煮付けで調理すると取り出しやすい。箸片手に、お腹もいっぱいになるお手軽解剖にチャレンジしてみては?
取り出しには煮付けがオススメ
取り出し方法は煮付けがいい。魚を余すことなく食べることができるうえ、骨や肉を取り除きやすい。
焼き魚でもいいが、骨に身がくっついてしまったり、火を通しすぎると焦げて割れやすくなる。
内臓とエラなどを取り除いて、正油や酒、ミリンなどで火を通しすぎない程度に頭ごと煮付ける。刺し身などで食べる場合は胸ビレ付近から頭を落として3枚におろして、頭の部分は兜煮にしよう。
煮付けにすることで身がほぐれて取りやすくなり、箸を細かく使用するいい練習にもなるはず。
コレクション
取り出したタイのタイは魚種が分かるようにコレクションして見比べると新しい発見があるかも。
番外編
イシモチという魚は「石持ち」とも書くように、頭の中に石を持っている。これも、タイのタイ同様に他の魚にも存在している。これもタイのタイを取り出す際に合せてチェックしてみてはいかがだろうか。
この耳石の年輪の数で年齢が分かるとも言われているので、成長までどれだけの日数が掛かるのかを判別できるのに役立つ。
<週刊つりニュース関東版 編集部/TSURINEWS編>