10月下旬から探りさぐりメバリングをしているが、まだ大阪湾沿岸でこの冬の大本命と出会っていない。反応が遅すぎる。確信に近い私見を言えば海水温が高すぎるせいだが、それにしてもそろそろ出てほしい。今回は待つのでなく、こっちから行く。シーサイドコスモで、水温18℃メバリングに挑んだ。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
シーサイドコスモでメバル探し
釣行日は11月26日、中潮。大阪南港の良心、シーサイドコスモにて。釣り場に立って、この日は防寒ばっちりと微笑む。びくともしない、寒くない。この3日前に泉南で孤立無援の寒さを味わい、精神的に死にかけた反省を活かした。こういう日は釣れそうな気がする。
中潮の上げ切り前から釣っていく。日のある時間はチヌが食うかもしれないので、追わなかった。もちろんヘチのエサ師は通年いる。いつも誰か彼か釣れている気がするが、この日はどうだったのだろう?
時合いを外して嫌な予感
17時を過ぎるともう一気に暗くなるのだから、完全な冬だ。またこの日は雨雲がかりの闇が濃密で、背後の外灯が効きすぎるほど効いている。自分の影を足元に落とさないように、そーっと釣っていった。
ワームでは反応しなかったので、すぐに切り替えてメタルジグにする。まずは0.8gのジグで表層をただ巻きする。そのあとは、1.5gまでジグのウェイトを重くして、ただ巻きフォール、シャイクからの巻き上げフォールという動きを繰り返した。ここで何か触った。おそらくカサゴか、メバルか。釣れず。
まだ時間は18時前だ。メバルが浮くには早いかと思って、タングステンのジグヘッド1gでカウント10を釣ってみる。アジだか、サヨリだかがアタるが、ノラない。
プラグにチェンジして、さあどうかと思ったら、1投目でキビレが現れた。ウミタナゴサイズ。これならいっそ本当にウミタナゴでも釣れた方が話のネタになりそうなものだ。ちなみにウミタナゴって卵胎生なんです、メバルと同じ。知っていましたか?
メバル浮上せず
結論、メバルは浮上しなかった。この日はワームにキビレがもう一枚で終了した。
最近何も釣れないと思ったら、オマケでキビレが必ず釣れてくれる。まるで残念賞じゃないか。なんだか不吉ですらある。しかし、餌釣りの釣り人のバケツにはメバルが入っていた。「わりと深いタナにいる」ということだ。シーサイドコスモがもう少し浅ければ、と思うが、ここは2gのタングステンのヘッドで25カウントほど読んでやっとボトム。なかなかワームでサーチするには深い海で、効率が悪い。
メバルは海の表層につく魚だ。表層とは海面とか海面より少し水深が入ったところ。このへんは外気の影響を受けやすく、冷たくなりやすい。メバルの適水温14℃なら、むしろ表層の方が今のところ具合が抜群にいいんじゃないかと思うのだが、そのような浅はかなイマジネーションは現実の前に通用しなかった。要するに、まだ群れが入りきっていないのだ。
狙いが定めにくい海
釣り物がハッキリさせにくい海、と言うのは主観すぎるかもしれない。だが先日まで快調だったシーバスもこの日は皆目気配がなく、内心びくびくしながらプラグを放っていたのがばかみたいだった。まだマイクロベイトつきのチヌが襲来する気配もない。いや、チヌばかりは本当に唐突に来るのだけど。
坊主よりはマシだけど、そろそろ具体的な成果が欲しいところではある。アジの回遊がやっと二週間前から始まった湾奥だが、アジは日ムラが激しい。そして何より、冬の風物詩といえばメバルなのだ。年内に一度顔を拝みたい。今週は本気でメバルを追いに垂水まで行く予定だ。なんとかしてやる。ボトムの攻略も考えながら、とにかく一尾モノにして、自分の釣り気を燃やしてやりたい。
<井上海生/TSURINEWSライター>
シーサイドコスモ