ハゼは往来エサで狙うのが一般的でしたが、近年ルアーで狙う方法も確立されてきました。ハゼを狙ったルアーフィッシングの代表的な釣り方が、クランクベイトで狙う通称「ハゼクラ」。今回はこのハゼクラのタックルなどの基本とおすすめルアー、釣り方のコツ、釣れない場合の原因などを解説していきます。
(アイキャッチ画像提供:吉田光輝)
ハゼをルアーで釣るハゼクラ
ハゼは視覚でもエサを追うため、ルアーでも釣ることができます。釣果はエサ釣りに劣ることもありますが、いかにハゼにルアーを食わせるかという駆け引きがこの釣りの魅力です。
ハゼをルアーで狙うための代表的な釣り方が「ハゼクラ」です。ハゼクラでは小刻みに体を振ってアピールするクランクベイトというルアーを使いますが、ハゼへのアピール力も高く、何尾も追尾してくるという光景も珍しくありません。
そんな視覚的にも楽しいこの釣りですが、ハゼの口より大きいルアーを使うため、追ってはくるものの掛けられずに釣れないといった場面も多いです。そこで、ハゼクラでハゼを釣るための基本やコツを紹介しましょう。
ハゼクラに向いた場所
ハゼは底に棲む魚なので、クランクベイトもボトムを泳がせるのが基本。あまり水深が深い釣り場だとクランクがボトムまで潜り切らないので、河口域の干潟や汽水域の水路などのシャロー(浅瀬)エリアが最適な釣り場となります。基本的には水深1m以内の釣り場を選びましょう。
そのうえで、杭や岩、アシ、カキ瀬などハゼが身を隠しやすい障害物が多い釣り場が狙い目となります。
ハゼクラに最適な時期
ハゼ釣り自体は6~7月の初夏にシーズンインを迎えますが、ハゼクラはハゼの体のサイズに比べると大きいルアーで狙う釣りなので、ハゼが小さい初夏にはフッキングしづらいことがあります。そのため、10cm程度までハゼが成長しだす8月以降が狙いやすいシーズンと言えるでしょう。
シーズンの終わりは、浅場でしか成立しにくい釣りであることを考えると、水温が下がって深場へ落ちる前の10月はじめぐらいまで。それ以降になると、浅場に居ても活性が低かったり、成長して警戒心が増しルアーを追わない場面も多くなります。
潮汐と天気も重要
ルアーでハゼを狙う場合は、活性の高いタイミングで釣行することが非常に重要です。潮汐(潮の満ち引き)はハゼの活性に密接に関係する条件で、ハゼは潮が動かないタイミングでは活性が下がることが多く、生エサを使っても釣れないこともあります。特に上げ潮とともに浅場に差して捕食を行うというパターンが多いので、満潮前後の潮が動くタイミングを狙うのがベストです。
また、天気も意外と重要で、ハゼはクランクベイトそのものや、底を小突いて立てる土煙を見てルアーを追うので、前日や当日に雨が振っているような状況も難易度が上がります。潮汐と天気も意識して釣行日を決めましょう。